∵終わりの音はあまりにも 男は浮気する生き物だなんて誰が決めたんだろう。そんな定義があるから男は平気で浮気するんだ。流れる涙をぬぐいながら私は悪態をついた。 『しね、』 執務室から聞こえる京子と綱吉の行為真っ最中の声を聞きながら半歩引き下がる。昼間から何してんの。ぶっ殺されたいの?所詮私は遊びだったってわけ。分かってたわよ、綱吉が京子の事が好きなことくらい。 『馬っ鹿みたい。』 いつだか綱吉に 「明野を一番愛してる。」 とか言われたことを思い出してまた涙が溢れる。今度は拭えなかった。何が一番だ。その前にそんなありきたりな言葉を信じて喜んだ自分が恥ずかしい。 私は後ずさる様にしてその場から逃げた。 綱吉との寝室に到着して更に絶望する。綱吉の匂いがするのだ。暖かくて優しすぎる匂い。私は綱吉の匂いを消したくてお香を焚いた。 『さい、あ、く。』 しにたいしにたいしにたい。浮気されたくらいで死にたいだなんて私は重い女なんだろうか。いや、これは愛なのよ。綱吉への愛が私にそう思わせる。重い?うるさいな、私はそれだけ真剣なの。気がついたら私は4階の高さから落ちていた。寝室の真下は執務室。落ちていく瞬間、京子のナカで悦んでいる綱吉と目があった。 『さよなら。』 ドサリ、 なんて滑稽な愛の終わりなのかしら。私はうっすらそんな事を考え、目を閉じた。さよなら。 ・・・・・・・・・・ 浮気をリクエストする とはどんだけ荒んでい るんだ自分はと、リク エストしてから気づい た明野です。歪んだ愛 でもいいんじゃないか 。と、くまごろたさん ほんとにありがとうご ざいました。 ×
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