「お前、千歳とヤってないってほんまなん?」

「うん」




信じられん………!!!!と顔で語るのは、忍足謙也17歳童貞。白石と同じく残念なイケメン。まあ、驚かれるのも無理はない。わたしの彼氏である千歳は、まあ…あんなんだ。でも、すぐに食い散らかされると思ったら、意外と大事にされてます。






「ほんまか!?あの千歳やで!?睡眠薬とか飲まさ、」



「チームメイトを何だと思ってんのよ」



「せやけど、おかしすぎるやろ!千歳やで!?」







前の席の謙也はだいぶ鬱陶しいので、無視して次の授業の教材を出す。




わたしにとっての千歳は、確かにあんなんだけど、それよりも付き合う前に抱いていたイメージのほうが強いから、そんなに、千歳やで!?とか言われても、うん、あの千歳だよ、てなる。


うん。



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