「そろそろ終わろうか」

「そろそろお腹が空きました」

「黒ちん、まいう棒いるー?」

「いえ、まいう棒は結構です」




ぞろぞろとこちらに向かってくるカラフルたち。いつもまだうるさい青峰は、今は静かに歩いてくる。疲れすぎて喋るのも嫌なのかな。ハイ、と飲み物を渡し、タオルを首にかけてあげた。



「おう」


「僕、レポートあるので、ちょっと急いで帰ります、お疲れ様です」

「テツくーん!わたしも帰るー!」


さつきちとテツくんは、家も近いしね。さつきちが、テツくんの腕にぎゅっと抱きついて、そのまま歩いてく。あー仲良しだなぁ


「じゃあ、俺も帰るのだよ」

「うん。じゃあ、また明日!」

「敦、帰るぞ。名前、気を付けて帰れよ」

「分かった、ガングロに気を付ける。あ、ありがとうね」

「あぁ」



じゃあな、とヒラヒラと手を振って、ミドリンと赤司くんは、むっくんを連れて帰ってった。
いつもなら反論もする青峰も、今は何も言わずに、わたしの隣に座って、汗を拭いている。


「おつかれさま」

「んーつかれた」

「かえろーよ」

「おー」



口数が少ない。




家が近くてよかった。

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