「今日も誰も来ないし、僕たちだけでゲームやろうか」 「いや、こんな連中に混ざろうとする人いないでしょ」 さつきちとわたしは、端にあるベンチに座って、6人がわいわいやってんのをいつも見てる。まあ、ガールズトークもするんだけど。てか、ガールズトークばっかしてて、ほとんど3on3なんて見てないけど。 「なんだか今日は、作戦があるみたいだね、さっきテツくんが言ってたよ」 「あー青峰をとことん疲れさせる作戦ね」 「大ちゃん、そんなに凄いの?」 「凄いなんてもんじゃない。アイツは野獣…」 「だって、大ちゃん、名前ちゃんのこと、ずっとずっとずっと!だーーーいすきだからねっ」 「恥ずかしいからやめて」 「名前ちゃん照れてる!かわい!」 ほっぺたを人差し指でぷにーって刺される。 「おーい!さつき!!名前に手ぇ出すんじゃねぇぞー!!」 「はは、ほらね。愛されてるーう!」 「笑うしかない」 「今の大ちゃん、幸せそう。あんな荒れた時期越えられたの、名前ちゃんのおかげ。名前ちゃんいなかったら、無理だったもん!」 「青峰荒れてたね、いろいろ。てか、みんな変なんなったよね。テツくん以外。」 「大ちゃんのお嫁さんが名前ちゃんでよかったなぁ」 「まだ分かんないよ」 「わたしには分かるのー!」 なんか、さつきちが一番嬉しそう。 いや、わたしはさつきちこそ青峰と結婚すると思ってたけどね。まあ、これは中学の時の話。 いまのさつきちは、テツくんとはなんかよくわかんない。 気を取り直して、いくらわたしのことを好きだからと言っても、あの、夜の行動はちょっとご遠慮いただきたいので、赤司くんに目で、信号を送る。 「(青峰を、どうか、お願いしますよ)」 「(コクリ)」 う、頷いてくれた!わたしの視線にすぐに気づいて!やるな、赤司殿、さすが、キャプテン鋏。危険なキャプテンは、視線をも瞬時に感じ取れるのだな。フムフム ← top → |