あの夜のことはよく覚えている。



仕事で、割かし大きなミスをした日。ちょうど、うちの部署の新年会の日。すでに居酒屋に予約は取ってあるし行かないとは言えなかった。それに、普通迷惑を掛けられて怒っているはずの部長が、「飲んで忘れちまえ」なんて笑ってくれるから、参加した。




案の定、飲んだくれた。
ほどほどにしとけよーとかけられる声も無視して、次々に日本酒を頼んでいった。




それはもう、飲んだ。久しぶりにあんなに飲んだ。そして、当然のこと酔った。






何度目かの熱燗を飲んで同期の友達に、ちょっとアンタ大丈夫?やばいんじゃないの?と心配そうに顔を覗かれてから、


記憶がない








それから、目が覚めたのはベッドの上。


自分のじゃなく、見渡せばそこは完全に男の部屋で、



ガチャ、と音がすると同時


「目ェ覚めたか」



部長のタオル一枚の姿を拝見。










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