骨と星と誰かの小指 | ナノ


先程から退屈そうに足をぶらぶらさせている名前を見て司馬懿はとにかく気配を消すことに力を賭した。退屈そうな名前と関わればろくなことがないからだ。普段からだろうと言われればそれまでだが、それでも読書やDVD観賞などをしていれば危険は減る。この退屈そうなときこそが特に危険なのだ。

「ねえ豚、わたしとあなたが密かに想い合ってるなんて噂を流したら面白くありません?あなたちょっとお兄様に言ってきてくださいよ」
「何故私が子桓様の眼前で中指を立てるような真似をせねばならんのです」

名前に気配を消しても無駄だと諦めてそう答えれば、つまらなそうに口を尖らせる。

「では、「子桓たんおっはー!君かわうぃーね!グッジョブ!」と親指を突き立てた後その手を突き降ろしてみてくださる?」
「そんなことをしたら死ぬのは私です。名前様は私を殺したいのですか?」
「要はわたしが楽しければ良いのです」
「そのために私に死ねと!?」

なんという横暴さ、身勝手さ。誰に似たのだと彼女の兄の姿を頭に浮かべた。

「私を楽しませること以外にあなたに生きる価値などあって?ね〜え〜?」
「いっちょっ喉仏をつまむでないわ!」


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