▽眠りの症例:3



Bring me to life


××月から入院している男性について。

原因不明の睡眠障害。
進行型の精神疾患だと思われる。
この病院に運び込まれた当初、男性には極度の不眠症状が出ていた。悪夢を見る、また眠ることを厭う発言も記録されている。また、不眠と食欲不振による体力の低下、免疫力の低下も見られた。
しかし二週間が経った頃、症状はうって代わり、ほぼ丸一日寝ているということが多くなった。意識も混濁していることが多い。呼び掛ければ反応するが、どこか虚ろである。1日のほとんどをベッドの上でぼんやりと過ごす。
ひとつきが過ぎた頃から、目を覚まさなくなった。入院から2か月経った今現在、昏睡状態が続いている。自発呼吸はできている。しかし食事が断絶されてしまったので、点滴を使用する。
以上の過程をまとめ、症状を以下に挙げる。

1)症状の初期は不眠症、中期にその反動による体力、免疫力の低下、及び過眠症となる。末期には昏睡状態となる。
2)患者は睡眠時、悪夢を見続ける。
3)末期以前の覚醒時も意識は混濁していることが多く、1日の大半をぼんやりと過ごしている。

シンオウ地方ではこれに良く似た睡眠障害が多くみられている。
もとはシンオウの風土病だったのだろう。
過去にこの地域でも事例が報告されている。
今後は男性の様子を見つつ、過去の事例と治療法について検討する必要がある。


(20130205)





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