結びの瑕疵
2013/01/28 14:00

紅葉狩伝説をモチーフに書かせていただきました。「鬼」という形容は、子どもを拐っていた娘、差別を行っていた村人、あるいは傍観者であり続けたオビトなど、誰しも何かしら心に一物かっていますよねという意味を込めたりしてますがわかりにくい。

また、主人公は拐われた子どもであり、そのため再度山に捨てられた子どもです。幼い子どもである以上、親の庇護をなしに生きてはいけない。彼女が鬼女と呼ばれた娘の子どもとして生きていたのはある意味で不本意であり救いでもあります。母がそうだったように差別されて初めてその痛みを知り、彼女の子どもとして母を支えようとした。同時に自暴自棄も抱いており、待遇に諦念も抱いていました。
最後に出てきた尼僧が何者であるのかはご想像にお任せします。

そしてついでに捕捉をすると、マダラ短編「姑獲鳥の目玉を食らう」にもリンクしております。

生きてきた時間を考えると、存外主人公も主人公の母も人間ではないのかも。



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