温泉旅行企画。




今日は、嶺二と一緒に旅番組のお仕事だ。温泉旅館に泊まるので春歌とは3日程離れる、ので…。


「はい、春歌、課題ね」
「…え…と?」

「わぁ、すごい量ですねぇ」


談話室に集まっていたらしい彼らの中にいた春歌に、課題を渡しに来た私。束は重たいので腕が契れそうである。


「この中から、自分が好きだと思った5曲を練習、完璧に弾けるようになること、あと何故その曲を選んだか、その曲は一体なにをイメージして作られたか、まとめておくこと。

あとは…もし春歌が、私に曲を作るなら、って思い浮かべながら1曲作ること」

「は、はいっ」

「私これから仕事で3日いないから、その間の課題ね
できてなかったらペナルティ」
「が、頑張ります!」


いつもとは違う私の様子にST☆RISHは驚いているようだ。といっても、彼らは私がマスターコースの先輩として指導しているときの姿を見ていないはずだから仕方ないけれど。

前に、春歌は学園入学当初は楽譜を読めなかったと林檎から聞いて、今は本当に完璧なのか確かめるため、今回の課題をだした。難しい奏法が含まれてる曲ばかり集めた…というか探したから、テストにもなる。


「うげ…なんだよこの鬼みたいな楽譜」
「わぁ…これ、弾ける人いるの?」
「レディ、子羊ちゃんと何かあったのかい?」


いいたいことはわかる。私が春歌をイジメているとでも思ってるんだろう。そんなはずないけど、私春歌大好きで可愛くて妹にしたいと思っているの継続中だけど。


「と、そろそろ行かなきゃ。

あ、そうそう…春歌」
「っ、はい」

「春歌なら弾けるようになるから、自信持って練習してね

私をイメージして作ってもらう曲、楽しみにしてるから」

「はいっ、お気をつけて」
「お土産買ってくるからね」


ぽん、と頭を撫でてやれば春歌は嬉しそうに笑う。翔や音也、那月が自分達にもお土産を!と言うので、ST☆RISHにはお菓子を買ってあげようと思う。





「麗奈ちゃーん!」
「嶺二、」

「今日から3日間、よろしくマッチョッチョ!」


ぱちん、とウインクをしてきた嶺二。うん、いつも通りである。
今回の旅行は、若いカップル、夫婦を視聴ターゲットにした企画で、若いカップル限定のメニューやプランを取り入れた温泉旅館を巡ることになっている、ので。


「今日から3日間、僕達は公認のカップルだねっ」
「そう、だね」


そう、テレビでも今回は一条麗奈、寿嶺二恋人設定企画!とタイトルにどどんと記載されているので、手を繋いで行動、カップル限定ものはカップルのように食べろと言われている。寝る部屋はさすがに違うけど。


「一条さん、寿さん!
そろそろ撮影開始しまーす!」

「さぁて、いこうか彼女ちゃん」
「…わかったわよ、彼氏くん」


温泉旅行企画。



(ちょ、まだ手繋がなくてもいいからぁぁぁあ!)
(いいのいいの!
おっねがいしまーす!)



20130720
いってた時間より1時間オーバーしたけども。楽しく打てました嶺二のターンでした。
嶺二のターンはまだまだ続きます。