「麗奈!」
「ん?…、音也!」
午前の仕事終わり、午後からはオフになるから街を散歩していたら後ろから声をかけられる。振り向くとそこにはニッコリと笑う音也がいた。
「なにしてるの?」
「午後オフだから、以前お仕事させてもらった所に行こうかなって」
そうなんだ、と笑う音也もこれから自分が育った場所に向かうという。一応、龍也と林檎から音也の育った環境については知っていたから驚きはない。
「方向同じくみたいだし、途中まで一緒にいこうよ!」
「そうだね、行こっか!」
10分程、音也と並んで歩いているけど道が分かれることもなく私の目的地に着きそうだ。
「あ、もう着くよ」
「ホント?オレももう着くよ」
私が向かっているのは施設だ。親のいない子、理由があって一緒に住めない子がたくさんいる所。
…まさかとは、思うけど。
「麗奈、ここ、なんだけど」
「…うん、私も、ここ」
え?!と驚く音也にくすりと笑う。音也が学園に入学して数ヶ月程のときに、チャリティイベントを行ったのだ。その時、音也はいなかった。だから、知らないのも無理はない。
「去年ね、私ここでチャリティイベントさせてもらったの」
「そうだったんだ!そっかぁ…じゃあお世話になったんだね」
「皆可愛くて、すごく楽しかったよ」
とりあえず、音也の実家でもあるから後ろをついていくと、子供達が音也に群がる。…可愛いなぁ。
「麗奈姉ちゃんもいる!」
「わぁっ、なんでなんで?おと兄、麗奈姉ちゃんとお友達なのー?」
そうだよ、と音也は笑う。その顔は幸せそうで、ここが好きなんだなぁって思える。
「あらあら、麗奈さん来てくれたの?」
「こんにちは、お久しぶりです。
先日、お手紙をいただいたので、訪問させていただきました」
ありがとう、と笑う先生に釣られて私も笑う。
「ごめんなさいね、私今から買い物に行かなきゃいけないの
音也くん、麗奈さん、子供達お願いしてもいいかしら」
先生の頼みにもちろんです、と答えると音也は嬉しそうに笑う。子供達もきゃっきゃと喜んでくれて、あぁ来て良かったな、なんて。
音也と一緒に。
20130620
音也のターン!
といってもあまり絡みはないのですが…(笑)
音也のキャラソン、いいですよね!サビ難しいけど覚えました(*´艸`)