いざ、寮へ。





結局あまり眠れなかった。
シャイニーに、9時前に一度事務所に寄ってから寮に迎えと言われていたから何往復かして荷物を車に乗せ、早めに家を出て事務所に向かった。すると林檎や龍也がもう来ていて何か林檎の服すごいことになってるんだけど…。龍也の口許引き攣ってるし。どういうことだ…。


「来ましたねミス一条ー!」
「おはようございますシャイニー」


マスターコースを担当するにあたっての諸注意と…と、登場の仕方?なにそれ。え、もしかして私これやるの?嘘でしょやだやだこれ絶対やだ。

…まぁ、言ったところでそれをわかってくれるシャイニーじゃないから頷いた。あの3人も荷造り頑張ってるんだろうな。カミュは…うん。後輩いないから仕方ないかぁ。


「了解、わかったよ。んじゃ私もうそろそろ行くね?」
「待て」
「なに?龍也」

「アイツらはマスターコースで先輩がつくことを知らないだろう。まだ行かずにアイツが広間に集まる頃に行け」

「…わかった、じゃあそれまで時間あるよね?シャイニー、どこか防音室貸してほしいの」


シャイニーからの許可がおりたから、鞄から五線譜を出して先ほど浮かんだ曲を記入しようとピアノの置いてある防音室まで小走りで向かった。


「お、おはようございますっ、七海春歌です…!」


明るい髪色の女の子二人の後を通ったときに聞こえた名前。あぁそうかこの子が七海さんか。うん、いい子そうで鍛え甲斐がありそう。


気分が少し高揚した私は、さらに新たなメロディを思い付きサラサラと書きなぐっていく。うん、今回も中々いい仕上がりだ。このあとちょっと編曲して、依頼主に渡すだけだ。


いざ、寮へ。



(よーし頑張りますか!)



20130416

あれ?進まないぞ。
次回はすたーりっしゅ達とご対面であります