ドラマ撮影現場


翔くんと練習した次の日、龍也が迎えに来てくれて一緒に撮影現場に向かった。その車の中でST☆RISHはうたプリアワードを受賞しろ、とシャイニーに言われたと聞いた。
嶺二たちQUARTETの4人はとれなかったうたプリアワード。彼らが取れたら、シャイニーも認めるということだろう。


「そういや、とったな…うたプリアワード」
「懐かしいねぇ、」


昔、私はシャイニーの意向でアイドルグループに入っていた。私と林檎、龍也に、シャイニーがスカウトした人2人と5人で男女のアイドルグループ。

私たちは個々に活動することも多かったから、個人を知っててもグループとしての知名度はあまりなかったけれど、とあるクイズ番組で、私たちのグループが出て初登場で優勝し、それからグループとしての知名度も上がったんだ。


「懐かしいなぁ…何年前だっけ?」
「…忘れたな」


あの頃があったから、今の私たちがいる。龍也も林檎も、同期だから大切で大好きだけど、グループとして苦楽を共にして、受賞したことで、もっと大事になったんだ。


「ST☆RISH、とれるといいなぁ」
「少しは見直せたか?」

「ん、まだちゃんと話したことない子もいるけど…基本的に皆いい子だし、頑張ってるって認める」


私も、彼らが受賞できたら認めてあげてもいいかな、と笑うと龍也も笑った。


「さて、撮影頑張りますか!」












撮影現場に着くとスタッフさんたちが忙しなく動き回っていて、監督や共演者たちに挨拶に回り、衣装に着替えた。まだ肌寒いから、少し寒い。


「龍也!……あ、」


着替え終わり龍也の元に行くと翔くんが挨拶に来ていたらしく。なんだか、そこの雰囲気が、重い。


「…どうかしたの?」
「いや、なんでもねぇよ。行くぞ」


翔くんに背を向けた龍也について行くと、龍也は翔くんを突き放した、と言った。彼が成長するために、したことなのだろう。龍也は、理由もなく突き放すような酷い人じゃないと知ってるから。


「やっぱりまだ教師が抜けてないのね、龍也センセ?」


くすり、笑って言うと龍也は苦笑した。


撮影はほぼミスもなく進み、翔くんは昨日の練習もあってか、今日は昨日よりもすごかった。スタッフたちの反応も良くて、一緒に練習した私も嬉しくなる。


「負けてられないなぁ」


私も、私も頑張ろう

ドラマ撮影現場



(あ、また落ちた)



20130509

龍也さんのターン!にしようとしましたができなかった…!翔くんのターンがまだ続いております(笑)

4話に行きたいのですが、まだ早い気がします(←)