つい先日…といっても一ヶ月ほど前のことだが、シャイニング事務所から華々しいデビューをしたST☆RISHは、マスターコース、寮に入ることになった。
新人アイドルとして素晴らしいデビュー飾った彼だが、まだまだ素人と言ってもいいほど。
マスターコースでは、先輩から芸能界のイロハを学び立派なアイドルになるようシャイニング事務所社長のシャイニーが決めたことであり、それが開始されてからもう数年は経っていた。
今年もまた、狭き門を潜り抜けた新人がマスターコースに入り厳しくも優しい先輩に沢山のことを学び、そして巣立って行くのだろう。
が、ここで少し問題があった。
「ねぇシャイニー、ST☆RISHの作曲家、七海さんのマスターコースの先輩っていないの?」
聞けば、彼女の才能に見合った先輩がいないのだと言う。可哀相に、男の中女が一人で生活(といってもフロアはわかれてるけど)だなんて危ないし、一人で心細い日もあるだろうに。…これもまた運命か。ふぅ、と溜息をついた麗奈はシャイニーに向き直り、口を開いた。
「じゃあそのマスターコースに、私が行くわ
七海さんのマスターコースを担当する。それに、私もアイドルだし、彼らに教えてあげることもあるしね」
笑って言えば、隣に座っていた林檎は驚きの後嬉しそうに笑い、向かい側に座っていたシャイニーはニヤリと、まるで私が言うことをわかっていたかのように笑った。
「それに、彼らのマスターコースを担当するあの人達が心配だしね」
「あら、随分とST☆RISHを気にかけてるのね?」
「ふふ、林檎と龍也が担当してた子達だもん、気になるし…卒業試験をパスした、シャイニーが認めた彼らは、私にとって可愛い後輩になるわけだしね」
「あまり虐めないでよ?」
「大丈夫よ、ちょっと突いたりするだけだから」
それが不安なんじゃない、と苦笑した男の娘、月宮林檎と笑い合った。
マスターコース
(ST☆RISHは一癖も二癖もありそ…)
20130415
はじめちゃいました。