撮影と写真の事



あんなに喜びの声をあげてもらったのは嬉しい半面、Bクラスの担任である事務所の後輩に申し訳なかった。一ヶ月お願いしますと笑った先生に笑い返し、教室を後にした。


「じゃ、私は帰るね」
「あぁ。明日は7時には来てろよ」
「…え、」

「当たり前だろ。林檎と寮まで迎えにいってやるから、準備してろ」
「はぁい…」


それじゃまた明日、と私は早乙女学園を出る。さて、こんな時間だけど林檎、トキヤ、嶺二と蘭丸、カミュに報告しないと。


「…もしもし林檎?
私、シャイニーに話してきたよ。うん、勝ってきた。ありがとね

ふふ、わかった。覚悟してる。」

「麗奈」
「ん?」
「改めて言わせて。俺は、麗奈が好きだよ。ずっと、学園にいるときから好きだった」

「…うん、」
「本気で俺に惚れさせるから。今まで遠慮してた分、もう我慢しない」
「私も、ちゃんと向き合うから」

「…それじゃ、また」
「うん、またね」


通話を終了させると、顔が熱くなった。まさかまた告白されるとは思ってなかったんだ。恥ずかしいというか、照れる。
嬉しい気持ちも、勿論あって。ちゃんと向き合っていこうと、思った。


「…あ、そういえばさっきトキヤからメール来てたっけ」


メールを見ると、那月の撮影日時が書かれていて。ぴたり、止まる。


「明日…!?しかも午後一って…行けないじゃん…」


春歌一人に残虐と言われる砂月?の相手は無理だと思う。他のメンバーは15時過ぎないと来られないと書いているし、行かなきゃだ。


「…あ、シャイニー?
明日からって言われたけど明後日じゃ駄目…?社会人として有り得ない行動なのはわかってるんだけど…」


シャイニーは、ミスター四ノ宮の撮影デスカー?とまるで全て知っていたかのように笑う。明日、Bクラスは休みらしい。(え、じゃあなんで明日からなの)龍也のクラスも休みだけど担任には仕事が沢山あるらしい。…2人ともよく仕事しながら教師できるなぁ、と尊敬する、うん。

明日は午前で教師は解散…というか仕事を終わらせなきゃいけないらしく、午後の撮影には間に合うようだから安心した。


「わかった、じゃあ明日から頑張るね。よろしくお願いします、シャイニー」


寮に向かって歩いていたが、小腹が空いたのでコンビニで何か買おうかと元来た道を戻った。ら、


「そこのカーノジョ!どう、僕ちんの愛車でデートでもしない?」
「…嶺二」


嶺二の車の助手席に乗り込むと、頭を撫でられた。今日は沢山撫でられてる気がするなぁ。


「お疲れ様麗奈ちゃん。その顔だと…シャイニーさんには大勝利ってとこかな?」


悪戯に笑った嶺二、当たり前でしょと返すと「さすが僕のマイガール!」と抱きしめられた。


撮影と仕事の事


(写真とられたらどうするの!)


20131027
次回予告
「嶺二に抱きしめられているところを写真に撮られた…!?恋する宣言から数時間、麗奈の運命は…?

次回、「障害は付き物。」乞うご期待!」

…嘘ですごめんなさい。