花葬金魚 | ナノ


とりあえず一息つき、皆一つの部屋に集まる。相変わらず巴衛の表情は無表情で、それでもどこか焦っているようにも見えた。


(あの巴衛をここまでにする人物って一体・・?)


「奈々生さま!」
「鬼切くん。虎徹くん。」
「今から来られる方は全社の守り神・・神子様でございます!」
「・・はい?」
「ですから全ての社・・神社の守り神でございます」
「・・・・・・」


考え込んでしまう。


「なにそれ!?めちゃくちゃ偉い人じゃん!そんな人がなんでウチなんかの神社に・・!?」
「我らにも分かりませぬ!」

「おそらく奈々生に会いにくるのだろう」
「・・私?なんで・・」
「当たり前だ。人間が土地神などと・・守り神としてみればどれだけ不愉快なことか」


奈々生はごくん、と唾をのむ。


「お前、殺されるかもな」
「ーーー・・!止めてよ!そんな不吉なこと・・っ」
「とにかく神子の前では失礼な行いはするな。喋るな。俺に任せろ。いいな?」
「は!?」
「巴衛殿!奈々生さま!神子様が参られました!」


なによ、それーーー!