「なまえ、こんなとこで寝たら風邪ひく」
ミカサがなまえの肩をゆする。よほど疲れているのだろうか。ご飯も食べずに座るなり眠ってしまった。ミカサとアルミンが必死に起こすものも目を覚ます気配はなくて。
「ミカサ、アルミン」
「あ、エレン」
「なまえのヤツ起きたか?」
「全然」
「なまえよっぽど疲れてるんだね。起こすときにずっとエレンの名前呼んでたよ」
アルミンの言葉に目を丸くする。少し頬を赤く染めてなまえを見る。
「ん、エレン・・」
「・・っ」
聞いたことのない声。どきどきさせながらもなまえに近寄り、声をかける。
「おい、なまえ。寝るなら部屋で寝ろ」
「・・エレン、ぎゅー・・」
「仕方ねえなあ・・」
手を伸ばしてくるなまえに、エレンは溜息を吐きながら横抱きする。食堂をでるまでの視線が痛い。ああ、このネタでからかわれそうだ。特にコニーやサシャ。あとジャン。っくそ。
「ほらなまえ。部屋についた」
「うー、・・」
離れたくない、としっかりエレンにしがみついて離さない。エレンはどうしたものか、と眉を潜める。無理に引き離すのも無理そうだ。
「あんまひっつくな」
聞こえるのは寝息のみ。
「襲うぞ」
反応はない。まあ、当たり前なのだが。顔を近づけて触れるだけのキスをする。久々のキス。
触りてえな、・・・
「エレン大好き」
エレンの手を握ってえへへー、と笑う。
すごく安心しきった寝顔を見たらなんだか泣きたくなっておもわずなまえの頬を抓った。