キミが俺へのプレゼントなのさ



「あ・・・すっかり忘れてた!!今日バレンタインじゃん!」


読んでいた雑誌の記事をみて思い出したルナは
こうしてはいられないと、カバンと上着を羽織
パタパタとスーパーへと急ぐ


「お、ルナどうしたそんなに慌てて、ケガするぞ?」


「二・・・ニコライ?!」


目の前に現れたのは自分の恋人であるニコライだった
なんでこういうときに出くわすのかなーと
なんとも複雑な心境


「なんだ、買い物か?手伝うよ」

「え?!あ・・・いいよ!対した買い物じゃないから!」


ここでバレるのはよくない
そう思ったルナは必死にニコライをついてこさせないように
あれやこれやと色々口走る

だが、ニコライはそういうルナの心境は知らず
なぜだなぜだと言うが


「俺は暇だし、暇さえあればお前と一緒に居たいんだ」


「うぅ・・・あのね!えっと・・・うん」


どうしたら怒らせないかガッカリされないか
色々考えるが思うように言葉にできずにいる

「ルナは俺と一緒はいやなのか?」


「ちがうよ!でも・・・今日はちょっとー・・・」


「さては、チョコ作るための材料を買いにきたのか?」


ルナの挙動不審な行動にスーパーでバレンタインのセール
すべて合点がいき察したのかニコライはニタニタと
ルナの顔をのぞく


「う・・・うん」


「あいにく、俺は甘いものが苦手なんだ」


「え・・・・そうだったの?!・・・・どうしよう」


苦手なものを知りルナは
何を作るべきか考えていると



「何が・・・いいのかなぁ・・・」



「ルナをもらおうか」



「へぇええ?!!!」


「なんだその間抜けな声は」


間抜けな声を出しながら驚くルナに
呆れた表情を浮かべたがすぐにルナを
お姫様だっこをする


「や・・・ちょっと恥ずかしいって!」


「いいじゃないか、見せびらかしてやろうじゃないか」


「ちょっとニコライ」


人目を気にするルナとは反対に
口はしをあげながら自分の家へと足を運ぶ


家にたどり着くと


「さて・・・運がいいなリボンがある」


「まさか・・・」


「これをつけてプレゼントしてくれ」


用意周到すぎる展開にルナは
恥ずかしながらもその赤いリボンを手にとり

自分の体に巻き付けようとする


「・・・・ダメだな、その上着とタイツを脱ぐんだ」


「やだ!寒いもん!」


「何、あとでたっぷり温めてやるよ」


「ニーコーラーイー!!」


冗談交じりなニコライの発言に顔を真っ赤にさせるルナ
言われるままに上着とタイツを脱ぐと

Vネックのセーターにミニスカートで裸足状態になったルナは
さっそく自分の体にリボンをまいていく



「これで・・・いい?」



「あぁ、それでいい・・・それで言うことは?」



「え?!」



「もちろんプレゼントなんだから何か言う事あるだろ?」



意地悪に言うニコライに
ムスっとした頬を赤く染め
もじもじしながらニコライの前に立つ


「チョコ・・・ないから・・・・私を・・・・食べてください」



「食べる?!ぷっ・・・ふははははっ!ルナは俺に食べられたいのか?望むところだ」



「え?!やだやだ!!食べないでください!!!人間だものおおおお!!!!」


自分の馬鹿発言に気づきルナは
ぐるぐるに巻かれたリボンのままジタバタをする



「ふぇっ?!」



ジタバタをしてリボンが足に絡みつきそのまま
ニコライの上へと転倒することになる



「つくづく可愛い奴だな、こんなお前が他の男のモノだったらと想像すると憎いなぁ」


「な、なにいってるのさ!起こして〜〜〜」


「なに、離さないさ、しっかりプレゼントは受け取ったんだからなぁ」


ミが俺へのプレゼントなのさ


---END---












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