#その少女、再転生



「このバカもん!!!!!!!!!!!!」


すごい罵声がマシャフ全体に響き渡った


「ひっ・・・す、すいません!!!すいません!!!」


一人の男がその怒声に怯み震えながら
怒る大導師に必死に謝っていた



「よりによって大事な孫娘を攫われる失態だぞ!!!!」



「で・・・ですが・・・まだ攫われたとは・・・



「言い訳は無用!!!!貴様はしばらく牢獄に放りこむ!!!」



「な、なぜですか?!」


「ええい!つれていけ!!!」

ルナがいないという報告をうけ
完全に頭がかんかんになり冷静になれない大導師は
ただ報告をしにきた隊士を無理やり牢獄へとおくった


「大導師・・・一体何が」


その騒ぎに駆けつけてきたのはアルタイルだった


「ルナが何者かに攫われたようなんだ・・・あぁ・・・ルナ」



「何?!一体いつ攫われたんだ」


「朝方部屋を訪れた隊士が窓があいていてルナの姿がいないと報告をうけたんじゃ」


アルタイルの顔をみるみるうちに怒りの形相に代わる
ブレードや剣など装備を整えると


「俺がいこう」


「必ず。。。必ずだぞアルタイル」


「あぁ」


一言残しマシャフを飛び出した




******




一方




「・・・・んっ・・・・ここは・・・えっ・・・え?」



「あ、ルナ?!目が覚めた!!!



ルナの目の前には女の子が座っていた
ルナが目を覚ますと飛びつくように手をにぎりしめてきた



「・・・・だ・・・だれ」



「何言ってるの?どうしちゃったの?あんたトラックにひかれて・・・」



「・・・・トラック・・・?」



どうやら元の世界へと戻ってきたようだ
ルナの頭の中はぐるぐるめぐっていて混乱していた



「アルタ・・・イル・・・おじさま・・・は?」



「何言ってるの?ルナしっかりして」



目の前の少女はルナを抱きしめて
背中を撫でてやると



「・・・ここはどこ・・・?」



「だから病院よ?本当にわからないの??・・・ルナ」



「わたし・・・マシャフで・・・過ごしていて、なんだか板挟みに色々あって・・・」



「夢よ、全部夢!ずいぶんと眠っていたから。。。夢を見ていたんだわ」



両肩をガシっとつかみ
強いまなざしでルナを見つめる少女を呆然とみていた


「・・・・・」



「花・・・お花かえてくるね」



そういって少女は花瓶をもって花を変えてくると
部屋をでていった



「なにが・・・どうなってるの?私はもともとこちらの人間で。。。?・・・頭がいたい
アルタイルたちとの思いではただの夢だったの?それともこちらが夢なの?」



ぐるぐるまわる思考に
夢なのか現実なのか今のルナには理解はまだできていない


「アルタイル・・・アルタイルに会いたい・・・」


どうしたらアルタイルに出会えるのか


「でもアルタイルになんで会いたいの・・・?・・・・」


でもどうしてアルタイルに会いたいのか
自分の気持ちがわからないがでも会いたい

どうしたらまた会えるのか考えていた


「トラックにひかれてここにいる・・・じゃぁ・・・」


気づけばルナは窓に足をのせていた
またなにか衝撃があれば・・・会えるかもしれないと希望をのせて
飛んでみようと試みた瞬間


ガシャンッ


陶器が割れる音が聞こえて振り返ると

「ルナ!!!!!!なにしてるの?!!!!」



水をかえてきた少女が立っていた
するとこちらへと走り捕まえようとした



「・・・・わからない。だけど・・・ごめんなさい・・・」



そういってルナは窓から飛び出した



「ルナ!!!!やめて!!いやーーーー!!!!」



悲痛な叫び声が聞こえた
そんな悲し気な少女に心を痛める瞬間もなくドンっと衝撃音とともに
ルナは意識をうしなった




-----これで会える



               もう一度抱きしめてほしい-----------






***********




「かならずルナを連れ戻す」


「頼んだぞ、わが弟子よ」



焦る気持ちをおさえマシャフから出ようと門をくぐった瞬間

そこには



「ルナ?!!!」



地面に横たわるルナを見つけた
上をみるとルナの部屋だった


「ま・・・まさか落ちたのか?・・・ルナ!ルナ!!!」


ルナを揺さぶるがびくとも反応しない
そのままルナを抱え込み立ち上がると



「んっ・・・・・・・あ、アルタイル」



「大丈夫か?!窓から落ちたのか?!」



「アルタイルっ!」


心配するアルタイルをよそに
抱きついたルナ



「会いたかった・・・会いたかった・・・アルタイル・・・」


「ど、どうしたんだ?俺はいつでもルナのそばにいるだろう?」


「うんうん、アルタイル」


ずいぶんと積極的なルナに驚いたが
しっかり抱き着いて求めるルナに口元が緩む

「大導師が心配してる、もどろう」


「うん」







そのあと大導師に熱い熱い抱擁が待ち受けていた-------












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おわれっ!



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