洗う?それとも続ける?
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「はぁ・・・アサシンとして生きていくのも疲れた」

「だったら辞めればいいだろ、お前も女だし。結婚して普通の生活に戻れるだろ」

「薬指切断してる以上・・・できっこないわ」

「それもそうか」


他愛のない会話をしているルナとマリク
暇があればここにいつも遊びに来る

普通の生活が送れればどれだけ
幸せなのか・・・そう考えると
アサシンの道を閉ざすことも平気だとも思える


「まぁ、俺が嫁にもらってもいいんだけどな」

「え?マリクそれ本気で言ってんの?」

「だれが、お前みたいな野蛮な女と結婚するか!」

「野蛮とは何よ!!」


つい、マリクが言ったものだと思い
意外だなって思っていたが、マリク本人は
そんなことを一言も言っていないという


「来てるなら来てると言えよ」


「え・・え?!アルタイル?!」


「すまなかったな、何を話してるかその場で立ち聞きしててな」


ひょこりと現れるアルタイルに
驚くルナとは反対に呆れた表情を浮かべるマリク

「ルナがアサシンを辞めるというなら俺がお前を嫁に貰うといったのは俺だ」

「え・・・アルタイルが?ほんと?」

「やめてもやめなくても・・・もらうつもりだが、嫌だったか?」

「ううん?!全然嬉しい!」

トコトコとアルタイルの方に歩み寄り
抱きつくルナ

「・・・ここでそうういうのやめろ」

「マリク焼いてるー?」

「焼いてねぇーよ!」

面白おかしく言うルナに
思わず声を荒げてしまうマリク
そんなマリクに指をさしてケラケラ笑うルナ


「マリクって本当面白いね」


「・・・・でていけぇー!」


「うわわっ!いたたたたたっ」


しびれを切らしたマリクは
棚にある本をルナに向けて投げ飛ばす

そそくさと支部から抜け出し

「マリクが・・・切れちゃったよ」


「いつものことだろ」


「あ・・・ついてきてたんだ」


「当たり前だ、お前の師だぞ」


頭をぽんぽんと叩き
アルタイルは、ルナの腕をとる

「どうするんだ?俺はお前と一緒になるならどっちにいっても構わない」


「私もアルタイルと一緒なら・・・」


この仕事から
足を洗うか、洗わないか・・・まだ迷い中です


---END---


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