「なんで?なんでー?!」

そうわめきながら夜のラクーンシティを走り回る女がひとり
彼女はただ仕事に出勤すべく外を出ただけなのだが・・・出てみれば
もうゾンビと化した市民たちで溢れかえっていた

はじめは、季節外れのハロウィンをしてるのかとさえ
思っていた、だが異変に気づくのにそう時間はかからなかった。

荒れ果てた街、車は炎上
ハロウィンにしては出来すぎている。


すると、ゾンビたちは女に気づき
一斉に追いかけてくるわけで今の現状にあたる

「なになになになに!!!あーー!だれか助けてよぉ!!!!」

ただそう叫びながら逃げまくる
行き先などもうどうだっていい、どこ行っても同じだと
女はとにかくコイツらから逃げたいのだ


「いやぁあ!!!!」



バシュンッ・・・!!!


するとそこへ、大きな銃声が聞こえたと同時に
近くにいたゾンビたちは数人倒れ込んだ
それに続き、何発かの十発が聞こえ女の周りにはゾンビは1人もいなかった

音がした方へと顔をむけると
そこには銀髪の男が立っていた


「あ、ありがとうございます!助かりました」


「勘違いするな、別にお前を助けたつもりはないんでな」


男が口を開いたかといえば
自分を助けたわけじゃないと聞き、女は少しムッとする

「私・・・アナタについていっていいですか?」


「足手まといだ、ついてくるな。本来なら自分の身は自分で守るんだ」


すると女は、その男の物言いに腹が立ち
カバンを男に投げ飛ばす・・・だがそれも簡単によけられてしまう


「礼を言ったかと思えば、今度は暴力か」


「足手まといって言いました?!」


「ゾンビひとりも片付けれない奴がついてきてもお荷物だろうが、その空っぽな頭によく叩き込んでおくんだな!」


女の怒りのボルテージはどんどん上がっていく
するとあろうことか男の持っていたショットガンを無理やり奪い取る
油断をしていた男は簡単に取られてしまったことに驚いて言葉がでず


「私ひとりで生き残ってみせます!」


そう吐き捨てて女は立ち去る
男は奪い取られたショットガンとは別にハンドガンを身に付け
女の反対方向へと向かおうとするが。そのまま女のあとを無意識に
たどっていく


女が次々とゾンビを倒していく
男はそのままあとをついていくが女はその気配には
全く気づくことはなく、着々と片付けていくのだが


「なんでコイツのあとを追っているんだ・・・」

途中で疑問に想い立止る
だが、己の気持ちにはまだ気づくことはまだなく
疑問に思いながらも体は勝手に女のあとを追っていく


「な・・・・え?!魚人?!」

とある繁華街を通り抜けた先には
ハンターが待ち受けていた。
女は今までに見たこともない生命体に驚愕し
ショットガンを一度手元から離してしまう

落ちた音にハンターが気づき
真っ先に女の方へ走っていく


「え・・・ま・・・まってまって・・・!!」



「言葉が通じる相手じゃない!!そこをどけ!」


ハンターが腕を振りかざした瞬間に
男は間に割ってはいってでた

その瞬間にハンドガンを数発ハンターのお腹に
撃ち放つ、するとハンターはうずくまり
うめき声をあげる

その隙をねらい、男は落ちていたショットガンを拾い上げ


「これでフィニッュだ」


ショットガンを撃ち
ハンターはそのまま倒れた

もう息の根を引き取ったかを
足先で確認をすると


「なんで・・・・?」



「私の銃を奪ったやつはいない、不思議と興味を持っているのは事実だ」



「何を言っているのかさっぱり・・・」


不敵に笑いかける男に
女は首を傾げれば、男は女にショットガンを渡す


「俺はニコライだ、ニコライ・ジノビエフ」


「私はルナです」

お互い名乗り合い
固い握手を交わせば


「これから協力し合流地点まで行く」


「はい」


次から次へと襲ってくるゾンビたちを
蹴散らしニコライとルナは合流地点を目指す

途中でハンターなどが襲ってくるのにも負けず
二人は力を合わせて
ヘリポートまでたどり着いた


そして、やがてヘリが迎えに来て
ニコライはルナの腕をとり、ヘリに乗せる


「ようやく、脱出だ」


「そうね・・・長かったなぁ」


空に飛び立つヘリの中で二人は
窓の外をみていた

沈黙が続く中
先に口を開いたのはニコライだった


「ルナといったな・・・すまないが」


「うぉっ・・・」


ニコライは腕をのばしルナの肩を掴んだかと思えば
自分のところへと引き寄せ
抱きしめればそれに驚いたルナは目を丸くさせ
驚いていると


「このまま・・・私の女になってくれないか・・・」


「・・・いいですよ」


返事が返ってきた瞬時に
どちらからでもなくキスをする


ヘリのパイロットは
小さくため息を漏らしながらカーテンを閉めて
空気をよんでやる


それを期にニコライは浅いキスから
徐々に深いものへと変わっていく




こんなに愛しい人ができるのは



はじめてだな----





---END---


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