なぜこんな姿に
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「さぁアルファーリーダこれを飲むといい」


ルナに会いにいくつもりでこの部署へと
足を運び扉を開けるとフォーアイズが怪しげな試験管を
この私に飲めと託す

だが、わけのわからない薬品を
飲むつもりはない


「断る、ルナに用があるんだ」


「アポなしで来たんだ、タダでは会わさない」

会わさないつもりなのだろう
かたくなにその怪しげな試験管をつきつけてくる


「ルナに会いたいんだろ?だったらしのご言わずに飲め」


「私は貴様の被検体でもなんでもないぞ」


「そんなのは関係ない私にとって全員が被検体だ」


ベクターからは聞いていたが
ここまでとは・・・さすがの私でも・・・


「どんな薬なのか知らず飲めるわけがないだろ」


「なに、毒でもなければウィルスでもない・・・ある意味ウイルスだがな」


ウイルスなのかよ・・・
話を聞けばゾンビや怪物にはならないようだが
どんな効果があるのか知らない限り飲むつもりはない
仮に知っても飲むつもりはない


しかし、14時にここにくるとは連絡いれたはずだが
その本人は顔を一向にだそうともしない


「ルナにはここにくると知らせたんだが・・・」


「この薬を飲んでからだ、じゃなければルナとは会えんぞ」


「どういう意味だ」


「アルファリーダー・・・この意味がわからないのか?情けない」


あぁ、俺は一体どうすればいいというんだ・・・
悩んでいる暇はないだろ?と俺を煽るようにフォーアイズは
怪しげな薬品をゆする


「わかった・・・飲めばいいんだろう」


ルナがしくんだ罠なら毒ではないのは
間違いはない・・・
だが一体何のためにこんな・・・


そのまま怪しい薬品を持ち
俺はそれを口に流し込めば


「ケホッ!・・・な、なんだこれはっ!」

一瞬ツンとしたものが鼻をしかめたかと思うと
だんだん視界がおかしくなっていく


「ルナお望み通りハンクがやってくれたぞ?」


「ほんと?!」


ルナが笑顔でこちらに走ってきたかと思えば
俺はルナを見上げる形になる・・・ん?なぜだ?
俺はルナやフォーアイズよりは大きかった・・・はずだ



「わぁ、ハンクが子供!かわいい!!」


「なに?!」


「声も若返ったな」


そういうことか!コイツが作った薬は
俺を子供にするための薬だったのか!

「えへへ、ハンクごめんね?ハンクが子供の頃の写真とか見せてくれないから」


「・・・・・・・・・・」


俺のプライドというものはすべて崩れていく
身長だけが小さくなる薬ではないようだ・・・俺そのものを
子供にしたわけだ・・・・


「あはは!やっぱかわいい〜」


「ルナー!!!」


「きゃーーーかわいいーー!」


怒っても可愛いだのあーだのやかましい
なんでこんな・・・こんなことにならなきゃいかんのだ


「これはいつ戻る予定だ!」


「あ?・・・あぁ、そうだな1週間はそのままだな」


「仕事にならない!」


このままじゃこの先の任務に支障をきたす・・・
今日までならまだしも1週間だと?
ふざけてる・・・



「あはは!あ!そうだベクター!ベクター!」


「あいつだけは呼ぶな!!!!」


そう言った矢先にベクターが返事をするのが聞こえ
俺は逃げ出そうと背をむければ前にはルポが立っていた


「アルファリーダーも子供のころは可愛かったんだな」


ウルフパックのリーダーまでもが
楽しんでいるではないか・・・ウルフパックというのは
変わった奴らが揃っているとは知っていたが。。。



「なんだ・・・ん?誰だそのガキは」


「ガキだと?!」


「あ、これハンクだよ?」


「なに?マスター?!」


はぁ・・・厄日だ・・・・
俺はいったい1週間どうすればいいというのだ・・・・



「ハンクはしばらく私の部屋でおねんねしましょうね〜」


「けしからん!!!!」




あぁ・・・・はやく元に戻ってくれ・・・・



---END---




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