そんな反応が初々しい
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「おつかれベクター」


ベクターが仕事から帰ってくるや否や
玄関でお出迎えをし持っていた荷物をすべて
受け取るのはベクターの彼女であるルナだった

まだ同棲してばかりの二人で
ぎこちない感じはまだ続いていた

そういえばルナが居た・・・とか
ベクターの御家だったとか、様々だ


「夜遅いし、もうお風呂にする?」


「そうしよう」

お風呂に入ると言ってすぐ
脱衣所に向かうかと思えば

ルナの前で服を脱ぎ出すベクター
普段は脱衣所で脱がない主義のベクター
ルナがいることなどすっかり忘れていた


「あ・・・ベク・・・・やだっ」


「あ?・・・す、すまないっ・・・」


細い割には筋肉は引き締まっていて
ルナはそんなベクターの裸を見て顔を赤くする
そんなウブな彼女の反応を見てベクターも
つい釣られて顔を赤くする

だが、ベクターは脱いだ服を拾うべく
しゃがみこむと背中の筋肉もすごく
ルナはその肩甲骨や腰骨に見とれるが
すぐに目を閉じてしまう

「すまなかった・・・」

脱衣所にそそくさと向かうベクターに
ルナはドアを閉める音が聞こえたら
目をあけた


「・・・すごい筋肉だったなぁ・・・あっ・・・やだ、私ったら」


再び頬を赤く染め
落ち着きを取り戻せずベッドへと
パタパタと走り顔を布団にうずめる


しばらくして、ベクターは寝巻きに着替えて
ルナのいる寝室へと向かう


「ルナ?」


いまだ顔をうずめているルナは
ベクターの声を聞き振り返る


「あ・・・」


「気にしてるか?」


「う・・・うん、その男の人の裸見たことが初めてで・・・」


心臓をバクバクとさせながら
ルナは枕をギュッと抱き再び顔を埋める

そんな彼女の仕草が愛おしくなり
ルナの体を強く抱きしめてやる


「純粋なんだな」


「え?」


「俺はお前を何度も汚そうと思ったことか・・・それじゃまだ汚したくないな」


ベクターの言っている意味が理解できてないのか
ルナはゆっくりと小首をかしげる
そんな彼女にクスリと微笑む


「俺の裸を見ただけで頬を染めるなんて、ピュアすぎだろ?」


「わっ・・そんなこと・・・ないよ・・・」


「無理しなくたっていい」


「ゆっくりと・・・分かっていけばいいことだからな」


ルナの頭をなでながら
ベクターは優しく微笑めばルナもゆるりと笑う


---END---


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