そんなことされちゃぁ・・・
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イドニアに行くと言ってかれこれ1週間
ピアーズの帰りを待つのは恋人のルナだった
任務は長引くとピアーズやクリスからは聞いていたのだが

やはり、待ち遠しいのか
ピアーズの家にあがりこんでいた


「はぁ・・・まだかなぁ・・・・まだかなぁ・・・」


さすがに1週間で帰ってこれるような任務ではないということは
ルナにだってわかっていることだ
だけどやはり、早く会いたくてどうしようもないのだ


「そうだよね・・・だってまだ1週間だもん・・・イドニアでバイオテロ・・・そう簡単には解決しないよなぁ」


ベッドへとダイブして
ピアーズの枕をギュっと抱きしめ匂いを嗅ぎ始める

「ピアーズの匂い・・・」


こんなことを毎日毎日彼女は繰り返していた
ピアーズがいつ帰ってきてもいいように、家に上がり込んでは
特に何をするわけでもなく、ゴロゴロしていた


2週間後のことだった


「もう3週間だぁ・・・元気かな・・・生きてるかな・・・会いたいよ・・・ピアーズ・・・」



いつまでたっても帰ってこない、もしかして・・・などと
不謹慎な考えしか頭を働かせれなくなる
ベッドにダイブし枕でボフボフ遊んでいると
携帯が鳴る


「もしもし」


誰からなんて見ることもなく
受話器をとると


「ルナ!いまついた!!」


「ピアーズ!!わかったぁ!!!」


短い言葉だったが、すぐに切り
ルナは枕をギューっと抱きしめてウキウキしていた



その数時間後

「ただいま!」

ピアーズの元気のいい声が聞こえ
パタパタと玄関へ小走りになり走っていけば

汗やドロにまみれたピアーズが
笑顔で立っていた


「おかえり!ずっと待ってたんだよ!ささ、お風呂はいろう!」


「おっ・・・おっ・・・」


靴を脱ぎ終わって玄関を後にしようとすれば
すかさずルナはピアーズの腕をとりお風呂へと
突っ走る、急なことにピアーズは片足でトットッと音を立てながら
お風呂へと連れて行かれれば、服を脱がされる


「いや、それは俺ひとりでっ・・・」


「いいのいいの、ほら早く汗流さないと」


有無を言わさずルナはピアーズの衣服を全部脱がし終えると
自分の衣服を脱ぎタオルで体を巻きピアーズをお風呂につめこむ


「って!おい!」


「ほら、背中流すよ!」


ジャーっと勢いよくシャワーを出し
ピアーズの首から肩へとお湯をかけていく
ピアーズは顔を赤めながらされるがままでいる


「じゃぁ頭洗うから、目をとじてて」


シャンプーをとりだし、ピアーズの頭に塗っていくと
ピアーズはスッと目を瞑り
ルナは手際よく頭を洗っていく


「かゆいとこない?」


「ない」

痒いところはなく、すべて洗い終えるとシャワーで
シャンプーを落としていく、次にリンスを取り出し
リンスでピアーズの髪を潤していく


そしてボディーソープをとり首から肩
胸に背中といった順番で洗っていくのだが、決して
豊富とはいえない胸がピアーズの背中にあてがわれているのが
嫌でも伝わってくる

ピアーズは頬を真っ赤に染め
必死にこらえている


そんなことを気にもとめないルナは
そのまま下へとスポンジをこすっていくと


「だぁーー!!そこは自分でやる!!!」


「うぉぉおっ?!びびったじゃない!」


ガバッ!とルナの持っていたスポンジを
奪い取りサッサと洗い出していく


「よし!」


「もう、洗えた??」


「あぁ、すまなかったな」


スポンジをルナに返せば
ルナはシャワーでピアーズの頭からシャワーで泡を
流していくと、すっかりドロドロだった体が綺麗になった


「さて、じゃぁ湯冷めしなうちにご飯たべよ?もう作ってあるから」


「あぁ・・・だけどな?」


「なに?」


「こんなことしておいて俺が平気だと思うか?」


「なに???}


両手を握りしめプルプルとしているのを見て
もしかして怒ってるのかと思ったルナは
眉を八の字にして申し訳ないように見ると


「今夜・・・・覚えておけよ!」


「え・・・それ・・・」


「・・・・優しくできないかもしれない」


「ちょっ///」


意味がようやくわかったのかルナは耳まで
赤く染めればピアーズは不敵に笑う


「さっさと飯くってルナをデザートとしていただくか」


「いやん。ピアーズったら」


「3週間も会えなかったんだ・・・当然優しくできる自信はないさ」


照れ隠しなのかルナは
ベシンっとピアーズの背中を叩けば
ピアーズはしかめっ面をしていた




---END---


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