左右されないあなたが
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「ルナ」


「マスター?仕事の依頼ですか?」



カウンター越しに話かけてきたのは
私の師でもあり恋人の、ハンクだった

仕事の依頼を探しに来た
そう思っていてパソコンに目をむける


「いや・・・少し時間いいか?」


「え・・・うん」


勤務中に呼び出されるということは滅多にない
プライベートもそんなに会うこともないし
少し疑問が残っていて・・・



「ルナは・・・不満じゃないか?」


「何がですか?」


「私と付き合っていながら、恋人らしいことを1つもしていない」


確かにそうかもしれない・・・
そう思えるほどあまり何も考えてなかったわけなんだけど・・・


「いえ・・・仕事上どうしようもないですし」


「デートというものはしたいと思わないのか?」


少しも思わないってわけじゃないんだけど
自分も仕事1番だから・・・

「どうしてそんなことを?らしくない」


「いや・・・さきほど部下が言っていてな・・・」


「何をですか?」


あまり人の意見に左右されない彼がどうして
その内容がとても気になる


「彼女が仕事ばかりで自分を相手にしてくれないと言って浮気していたらしい」


「は・・・はぁ・・・」


「ルナはどうなんだ?俺といて不満とかないか?苦しめてないか?」


やっぱらしくないかな・・・
どう考えてもハンクがこんなこと気にするタイプではないというのに
私のことを思ってくれている・・・それだけで満足なのに



「私はあなたと居たいと思って傍にいます」


「・・・そうか」


「でも・・・一緒にどこかに出かけれるなら。。。本望です」


この際だからきっちり甘えておこう。
好きな人と一緒に過ごす時間があるなら
幸せだと思うのは誰にだってあるものだから


「なら今週末・・・いいか?」


「もちろん!」


付き合って1年で初めてのデート
そう思うと今からワクワクしてならない

任務に支障がなければいいけどね?


「楽しみにしてる」


「うん、私もだよ?仕事頑張ってくださいね」


「あぁ、邪魔したな」


そう言ってハンクは持ち場に戻っていった


どんなデートになるのか
とても楽しみ


---END---


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