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また再び私の腕をとり
歩き出す・・・


ゲームしてて冷酷な人だとずっと思ってたけど
意外といい人なんだ・・・


まさか・・・初恋が
ゲームに登場するキャラ・・・だとはねぇ・・・


でも私は・・・
ここにいるべき人間ではないし・・・叶うはずもない


「・・・うっ・・・・ひっく・・・」


「・・・どうした、どこか怪我でもしたのか?」


「いいえ・・・・すいません・・・」


辛くなってどうしようもなくなって
つい泣いてしまった

泣いてる余裕なんてないはずなのに・・・

怪我をしているのじゃないかと
心配するハンクは、私の体をジロジロと見わたす


「怪我はしてないようだが。。。どこか痛むのか?」


「ちがいます・・・・」


「なら、話はあとで聞いてやるから頑張れ」


腕をグイグイ引っ張るハンク
短い恋だけど・・・こんな出会いだったけど・・・

いい思い出だったのかも・・・




「ここでヘリが来るのを待とう」


「はい・・・」


横に私を座らせたと同時に
頭を撫でてくれる


「何故、泣いている」


「・・・私は・・・いつか元の世界に戻るとなると悲しくて・・・」


「ここよりは平和なんだろ?いいじゃないか」


ここよりは確かに平和・・・
ゾンビも、リッカーも居ない・・・


「短い間で、出会い方がこんなんだったけど・・・あなたに・・・惚れてしまった」


「・・・・」


「でも、叶うはずもない恋なんです。。。初恋だったので余計辛かっただけです」


「・・・」


頭をそっと撫でてくれるその手が
あたたかくて・・・
心地よく感じた


「初恋は・・・叶う率が低いって・・知ってましたけd・・・・んぅっ・・・」


いつの間にかガスマスクを外していたハンク
目の前が真っ暗になったかと思えば。。。私の唇は
ハンクの唇に奪われていた


「私もいつしか、ルナに心を奪われていた・・・少なからず私も同じ気持ちだ」


「・・・・でも」


「帰ることになるのであればそれは仕方がない事だ。。。それまでは共にいようじゃないか」


ギュっと胸に抱き寄せられて
私は嘘のような本当の出来事に胸が踊る

まさかゲームの中に登場する人物と恋に落ちるなんて。。。



---END---


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