まるでキミは
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なんで好きになる人にかぎって
自分よりデキる人なんだろう・・・


「ルナ、ボクのことどう思ってる?」


「え?・・・そうねぇ・・・おっちょこちょい?」


「やっぱり・・・」


そうだよなぁ・・・爆弾もろくに仕掛けれないボク
そのうえ・・・焦ってなにもできなくて
失敗続き・・・ピアーズさんにも怒られ放題


それに比べてルナは
どんどん上に行っていく・・・
本当はボクがルナを守るはずなのに


「だけど、フィンはいつだって真面目だし実直な所は誰よりも負けてないと思うけど」


励ましてくれてるのだろうか・・・
ルナはいつだって誰にでも気をつかう人
落ち込んでいる人がいれば励ましの言葉で慰めてくれる

そう・・・誰にでも・・・


「本当はボクルナを守りたいんだ」


「ねぇ・・・BSAA隊員を守ってどうするのよ」


「・・・やっぱボクは。。。」


言われてみればそうだ・・・
ボクたちはバイオテロ組織対峙するために作られてるんだ。。。
個々を守るのはただのヒーローだ。


「でも、その気持ちは嬉しいよ」


「・・・・」


「フィン?」


本当に優しい方だ。。。
ボクは、なんて弱いんだろう


「ボクは・・・ルナが好きなのに・・・」


「フィン?」


「自分よりデキる人で、誰にでも優しい君だし・・・」


何を言ってるんだろう。。。
こんなこと言ったってルナを苦しめるだけじゃないか・・・


「ボクがルナの恋人になれるなんて思ってないけど・・・」


「・・・」


「好きなんだ・・・ルナは誰にでも優しいからこんなこと言ったら困るよね」


「・・・」


ほら、何も言わない
困らせてるだけなんだよ、ボクという存在も気持ちも
迷惑なだけだったんだ・・・


「フィン、私もフィンが好きだよ?」


「仲間として同僚として・・・嫌いだなんて言えないよな・・・」


「・・・フィン」


そんな悲しい顔をしないでくれよ・・・
こんなボクにキミは不釣り合いなのは皆まで言わなくてもいいんだ・・・
分かってるから・・・



「ごめん・・・ボクは本当にバカd・・・・」


驚いた・・・目の前が真っ暗になったかと思えば
ルナの方から・・・キスをしてくれていた・・


「私はべつに優しい言葉だけを投げかけて生きてるわけじゃないんだよ?」


「ルナ?」


「そんなフィンだから私も好きなの、思い上がってヒーロー気取りをする男よりは・・・ね?」


小首をかしげながらニコっと笑う顔が
可愛くてつい見とれてしまう


「フィンは、優しい子だから色々悩んじゃうんだろうけど私の言葉に少しは耳をかたむけてよ」


「ごめん」


「ううん、わたしはBSAAの仲間たちが落ち込んでたら慰めるのは衛生兵でもあるからよ」


「。。。」


「落ち込んだまま任務に出て欲しくないしね?でもそれだけよ、フィンだけなんだから・・・」


少しムスっとした表情を浮かべるルナだけど
少ししたらまたニコリと微笑む・・・
そうだ・・・怪我を増やさないようにいつでも万全な気持ちで挑んで欲しいのは
誰にだって思うからな・・・


「ルナ・・・こんなボクでもいいの?」


「何言ってるのよ、当たり前じゃない」


ペシっとおでこを叩かれて若干痛いけど
そんなことはどうでもいい・・・そう思えるぐらい
嬉しくてたまらなかった


でも、ボクはルナを守りたい

いつか、頼られる存在になりたい


この気持ちはいつになっても消えないな


---END---





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