そんなに見つめないでよ
bookmark


「ねぇ・・・そんなに見つめられるとどしたらいいかわかんないよ・・・」



「どうしてだ、やましいことでも隠してるのか?」

ルナをじっと見つめるハンクに
恥ずかしくてたまらないルナ
やましいことがなければ平気だろ?と言われて
じっと我慢はするが数秒とももたないでいる


「穴があいちゃう」


「ほぉ・・・見つめられるだけで穴が空くとは見ものだな」


「ちょっと!!屁理屈は嫌いだよ!」


昔から屁理屈な所が欠点なハンク
それ以外は完璧なのになーと思うルナなのだが


「マスター・・・見つめてどうするんですか・・・」


「どうもしん」


「どうもしないって・・・私の気も知らないでぇ」


「なんだ、それは?聞かせてもらおうじゃないか」


あ、言うんじゃなかった。。。と後悔するも
ときすでに遅し・・・彼のもうひとつの欠点を思い出すと
彼は任務においてもプライベートにおいても

気になることがあればとことん追求するほうだ。
ぬかりないこの性格をどうにかできないか
そう悩むルナであった


「その・・・見つめられると・・・ドキドキして落ち着かないんです」


「やましいことがあるからだろ?」


「そんなんじゃないですよー・・・」


「最近お前はそそっかしいからな、何か隠してないか調べる為だ」


ハンクは「何かその人に対しやましいことがある場合は、その人の目をみて話そうとしない、落ち着きがない」とこの本に書いてある。とその本の
ページをルナに見せた


「だから・・・やましいとかじゃなくてですねぇ・・・」


「だから、なんだって聞いてる」


「・・・マスターのことが好きだからですよ・・・見つめられるとドキドキして呼吸すらできないです」


「・・・・呼吸してるじゃないか」


「あーもう・・・台無しだ・・・愛の告白も台無しだ・・・」


恥ずかしい気持ちを押し殺して勇気を振り絞って
告白をすれば・・・すべてを台無しにされたルナは
頭を抱えて、深いため息をつく


「私を好きというのは師範としてか?男としてか?」


「師範としてドキドキしてるってどんだけ恐怖抱かれてるのよ。。。マスターを男として見てるって意味ですよ!」


「なるほど」

その答えにルナはズッコケたくなる
ルナにとってそんなことより

本当に自分の思いがハンクに届いたのかが
不安でいた


「マスター・・・」


「すまないな、気になるとすぐ・・・」


「もう、慣れました」


頭をポリポリ掻きながら
苦笑を浮かべるハンクだが


「私もルナのことを誰よりも愛している・・・」


「本当ですか?」


「あぁ、見つめていて、ハッキリとわかったんだ」


つまりは今日まで自分の気持ちが
はっきりと分かっていなかったと察するルナ
本当に隠し事してるのではないか?と気になったのはただの口実なんじゃないかと
そう思うルナ


「ハンク、私は嬉しいですよ」


ほんのりと笑うルナに
ハンクは「やはりずっと見つめていたい」と言い出して


「そんなに見つめたら私どうにかなりそう」


苦笑するルナでした・・・


---END---



prev|next

[戻る]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -