真実を知るのがとても怖くて
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私の好きな人は・・・自分の師。
だけど・・・

かなわない夢なのかもしれない・・・
彼にはもう・・・・



++++


「あら、死神」


「どうしたマリア」


「来週の今ごろのことなんだけど約束してたレストラン予約取れたわよ」


「そうか。楽しみにしている」


その会話の一部始終聞いてしまったのです・・・
あのブロンドヘアーの美女と来週飲みにいくようで

心底あの美女が羨ましい・・・
容姿も私とは正反対・・・マスターの好みじゃないってことなのかな・・・


思いを伝える前に
失恋しちゃった・・・


「なんだ、そこにいたのか」


「ベクタ・・・」

そこへ現れたのはマスターの1番弟子の
私の兄弟子ベクターだった


「来週の今頃って。。。」


「お前の誕生日だろ?知ってるぞ」


「うん・・・」


「それがどうしたんだ?ほしいプレゼントとかあるのか?言ってみろ」


そう、来週の今頃は私の誕生日・・・
そんな日にマスターはデート・・・


「私・・・マスターがほしい・・・」


「・・・マスターならお前と一緒にすごす予定じゃないのか?」


「ちがう・・・マスターは・・・恋人とデートなの」


なんでベクターに話したのか分からないけど・・・
胸が苦しくて、辛くて思わず泣いてしまった


「よくわからんが、泣くな・・・」


「うぅ・・・・」


ベクターは優しい・・・頭をそっと撫でてくれて
泣き止むまで抱きしめてくれてたら


「・・・・お前達はここで何している」


「マスター・・・」


「・・・・ふっ・・・・ぇ」


前方から聞きなれた声が聞こえ
ベクターが私から離れるとそこにはマスターが立っていた


「ルナ、何泣いてる」


「なんでも・・・・ないです」


「ベクター・・・どういうつもりだ?」


「いや、俺が原因ではない」


ハンドガンを向けられ
ベクターは両手を挙げながらルナから離れる


「ルナ、こっちにこい」


「・・・駄目・・・です」



「何故だ」



「恋人いるんですよ・・・ね・・・」



「何の話だ」


ココまできてしまったら話すしかない
そう思ったんだけど、マスターはしらをきるつもりみたい・・・
どうして・・・・



「さっき、話ききました」


「だろうな?」


「・・・・」


「少し早いが、今日このレストランに来い」


目の前に来たとおもいきや
私の手のひらには1枚のメモ用紙が握らされていた


「取り直すのにえらく手間取った・・・必ず顔をだせ」


そう告げてマスターは消えてしまった
隣にいたベクターは頭をガシガシと掻きながら
ため息をこぼした


「まったく・・・とんだ厄日だ」


「ごめん・・・」


「まぁ、そのレストランに行くことだな。俺はいい方向へ進むと思ってる、だからかならず行け」


頭に手をポンっと置いて
ベクターはそのままここを立ち去っていく


****



「ここ・・・かな」


指定されたレストランにたどり着き
受付人に尋ねればマスターはもう来ているということで
そのまま案内をされれば

普段とは違う服装に驚きながらも
マスターの前に座る



「ルナ、そこのワインを飲んでみろ」


本来なら何か食べてから飲むものなんだろうけど
進められるがまま、ワインに口をつけると・・・


「・・・指・・輪?」


「本来ならお前の誕生日の日に渡すつもりだったんだ・・・・」


「え・・・でもその日は・・・」


「ここのVIPでな、そいつの招待じゃなければ入れないんだ」


じゃぁ・・・なに?
別にあの美女と交際していなかったというオチ?

私の早とちりだったの?
なんて私はバカなんだろう。。。


「・・・・ごめんなさい・・・・私」


「謝る必要はない、その指輪は私の思いだ、聴きたいのはお前の答えだ」


「私は・・・マスターのことずっと慕ってました・・・」


嬉しくて嬉しくて。。。
涙が止まらない・・・


出てきたディナーもおいしくて
マスターと一緒になれて。。。私は幸せ者です。




---END---









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