上下関係(色んな意味で)
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 「平凡万歳!」

 「君は何を突然叫んでいるんだい? 近所迷惑というものを考えろよ」

 あはは、知るか安心院なじみ。
 彼女の声を完全に無視し、青い空に向かって猛々しく叫ぶ。

 「黙れ」

 「はいすいませんもう絶対しませんどうかお願いですからもう踏まないでくださいメッチャ痛いです」

 そしてこの土下座である。
 見事に安心院なじみの足の裏が頭に……というか、わかり易く言うと俺の頭を踏まれているわけなのだよ。

 「良く言えたね、颯。偉い偉い」

 「嬉しくねえよそんなので褒められても!」

 その笑顔に少なからずときめかなくも……いいや、ときめかないときめけません。

 「ねえ」

 「はい」

 「僕みたいな超絶美少女に向かって、君のその口の聞き方はなんなのかな?」

 「……え?」

 美少女?
 いや、その年でそれを言うか?
 つか、自分で美少女言うなし。

 「颯」

 「すいません」

 そして二度目の土下座である。
 思うが……いくら俺が普通人で、安心院なじみがうんたら億歳の超人だからと行って。

 この扱いはなんなんだ!?

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テーマ「人外ファンタジー」
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