舞われまわれ | ナノ







朝起きたら、メローネが氷付けになっていた。
ご丁寧に鼻だけ出ていて、辛うじて息が出来ているようである。
「…ミステリー?」
「俺の能力だ」
ソファのほうを見ると壊れたリモコンとイラついたギアッチョがいた。

「成る程。これ、キッチン行くのに邪魔なんだけど」
「…ちっ」
ボトッと音がして、氷の支えがなくなったメローネが床に落ちる。
スタンドを解除したのだろう。
「マキナ…グラッツェ…」
「別にアンタのためじゃないし」
真顔で見下ろしカッフェを淹れることにする。

今日は寝覚めが悪い。
思いっきり苦いのにするべきか甘いのにするべきか。
少し考えて両方作ることにした。