舞われまわれ | ナノ







血の匂いが酷い。
見た目的には申し分の無いグロテスクさである。
しかし、出血の類は私が止めを刺してから適当につけたものなので、生きている彼にはそこまで酷いことはしていない。

調べれば死後出来た傷とばれてしまうが、死んでたことに気がつきませんでしたと言えば深く追求されないだろう。
酷くやれと言ったのはあちらなのだから。

二、三枚、角度を変え写真を撮り、現場を後にする。
そういえば今日って私、ご飯当番じゃん。何にしようかな。

「あ、忘れ物忘れ物!」
ターゲットの口からイルーゾォのパンツを取り出す。
もちろん取り出すところからビニール越しでだ。
「…あ」
血まみれだから、これはもう返せないな。
同じ奴を買ってくるべきか、知らん振りをするか。
…めんどくさいし知らん振りしよう。

任務完了!
いっちょあがりである。



(なぁ、俺の下着誰かのところに混じってない?)
(あ?俺のところはねーぞ?リーダーは?)
(いや、ないな)
(…風に飛ばされたんじゃない?)
(マキナの言うとおりだ。最近風が強いからな)
(俺の勝負下着上げようか?)
(いらねーよ。そうか、そうかもなー)