舞われまわれ | ナノ







仕事をした後の床の掃除も私の仕事だ。
昨日の仕事はとっても気持ち悪くて私は吐いてしまった。
怒られたけど。
あのお兄さんから飛び散ったものと、私の吐いたものを雑巾でごしごしふき取る。

気持ち悪い。
気持ち悪いと思えなくなればいいのにな。
彼らみたいに楽しめばいいのかな。
今までの拷問の映像を楽しそうに編集する彼らの声がこの小部屋にまで響いてくる。
…無理だなぁ。

でも辛いし痛いし気持ち悪いし嫌だし、ああでも私ここから出ても行く宛て無いもんな。
やっぱり楽しんで楽になっちゃおうかな。
自分を機械だと言い聞かせれば、思いの外この仕事にはすぐに慣れる事が出来た。
感情を殺せば簡単な流れ作業だ。
そうやって慣れはしたんだし楽しむことだってできるはずだ。

出来なくちゃ、つらすぎる。