舞われまわれ | ナノ







「あれー・・・」
どうしよう、ブチャラティを見失った。
コンテナ街の入り口にいたのは見えたんだけど…
どうしようどうしよう。
「とぅるるるるるん、とぅるるるるるん」
あ、ボスからだ!
僕は携帯電話を耳に押し当てる。
「ボス!もしもしドッピオです!」
「私のドッピオ、焦るんじゃない」
大好きなボスの声が聞こえた。
「俺の絶頂を脅かそうとする者、我がパッショーネに歯向かうものは誰一人存在してはならない」
そうですね、そうですよねボス!
「今回のように頻繁にパッショーネの者が殺されては俺の絶頂も揺らぎかねない。そのためのお前なのだよ、かわいいドッピオ」
ボス!それで僕はこれからどうしたら
「ブチャラティを見逃したことはもう良い。しかしここに何かあることだけは確かだ。用心して探索するんだいいな、私のドッピオ」
はい、わかりましたボス!
そこでボスからの連絡は切れた。
よし、ボスのためにもがんばるぞ!と何度目かの決心をして僕は空いているコンテナをひとつひとつ覗いて行く事にした。
地道だなぁ。

でも僕にとっての何よりの、ボスのためだから!!