舞われまわれ | ナノ







<いつもが一番>

リビングを抜けてキッチンに向かい、ホルマジオ分に包んだチョコと余りのチョコを一緒に持ち出す。

「はい、どうぞ!さっきはありがとう」
「どういたしまして。それにしてもこんなにいいのか?」
「ソルベとジェラートの分は取ってあるから。さっきのお礼もかねて!」
「そうか、そんじゃ遠慮せず」

ホルマジオは嬉しそうに二つの包みを受け取ってくれた。
そうしてその内のひとつをその場で開けて、チョコを口に放り込んだ。

「ん、美味いじゃねーか」
「良かった」
自分の作ったものの感想をこうして直接言ってもらえるのはとても嬉しい。
それが喜んでもらえているのなら尚更だ。
来年はもっと頑張ってみようかな。

「ありがとうな、マキナ!」
そう言っていつものように頭をわしゃわしゃ撫でられた。
今日一日、いい大人に遊ばれまくっていたのでこのいつもの対応がとても心地いい。
「ホルマジオはいい人だー!!!」
「うおっ、なんだいきなり」
感極まった私はホルマジオに抱きついた。
「しょうがねぇなあ、お疲れさん」

そういって今度は頭をぽんぽんと撫でられた。

うーん、落ち着くなあ。