舞われまわれ | ナノ
「もうジェラートったら何言ってるのさー、俺女大好きだし。人のこと勝手にゲイ扱いしないでよ、俺バイだよー」 こいつは何処まで本気なんだ。
昨日はナニで抜いただの下世話な話をジェスチャーを加えてし始めるメローネからここぞとばかりに距離をとる。
「いやだってお前の能力、とても女好きとは思えない」 しかし、ジェラートも譲らない。 「あー、確かに。母体は死ぬもんな」 ソルベも相槌を打ち始める。
そういえばメローネの能力知らないな。 いつも援護班にいるからてっきり逃走系かと思ってたけど。 単独任務が多いのかな。
なんて軽く考えながらメローネを見ると…真顔だった。 何かその表情に規視感を感じた。
「メ、メローネ…?」 メローネの真顔なんて始めてみた私は恐る恐る彼に話しかける。
が、彼はそれに答えず部屋から出て行ってしまった。 無言の部屋に玄関のほうでドアの開く音が響いた。
「あちゃー…」 頭を抱えるソルベ。 ジェラートはというと暫くしてから『あれ、俺のせい?』なんていいだす始末。 なんてマイペースな思考回路だ。
室内はなんともいえない空気に包まれた。「えーっと…」 私はというと話にすらついていけなかったのにこの超展開についていけるわけがなく、視線で二人に訴える。 気付いてくれなきゃそれでいいんだけど。 …いやよくない。 いくらなんでも後味が悪すぎる。 気づいて、私の視線!!!
(視線に気付いてくれたジェラートが彼の能力について説明するまで後五分)
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