舞われまわれ | ナノ







「あれ、イルーゾォは?」
今日も先生に教えを請おうと思ったら姿が見当たらない。
リビングでゴロゴロしていたソルベとジェラートに聞く。

「急な任務が入ったみたいだよー」
解答は思わぬ方向、背後から聞こえてきた。
「メローネ、びっくりするじゃない…」
「あーもう女の子が背中に傷を作るなんて将来どうするのさー」
「触るな触るな!痛いんだから!」
背中の傷の上をソフトタッチしてくる。
なんか指の動きがいやらしくて背中に悪寒が走る。

「メローネ、マキナいじめんなよー」
「だってほら、俺女の子大好きだから。やめられない止まらない?」
ハート飛ばして聞くな。

ジェラートからの抗議の声は一蹴された。
なんとかメローネから逃れようとするができない。
成る程、いつのまにかもう片方の腕でがっちり捕まっている。

「まだ直りきって無くて地味に痛いんだからやめてよね!放せー!!!」
「そういうときは痛みに喘いでくれないと、そういうもんだろぉー」
「…てかメローネって女好きだったんだ」
「「え」」
思わぬ声にフリーズする私とソルベ。まさかの発言は先ほどから何かを考え込んでいたジェラートから発せられた。