薊



「裏切られるのが怖いのでしょう?」
うるさい。
「だから誰も信じない」
黙れ。
「それでもやっぱり寂しいから、自分を盲信してくれる人格を作った」
違う。
「そして、愛に触れてみたかったから、己が悪魔を隠した人格も作った」
なぜ。
「何故それを知っているかって?私もその彼らと同じだから」
違う。
「違くないわよ。多重人格者にはね、性別なんて関係ないのよ」

「誰なんだ、お前は…」
「私はあなたの一番の理解者」

あなたのすべてを理解し、すべてに同意してあげる。

(あなたの痛みは私の痛み)


アザミ:人嫌い



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