松葉菊



「ジャイロー、ジャイロー、ジャジャジャジャジャーイロー♪」
軽快なリズムで友の名を口ずさんでみた。
「なにその効果音」
すぐさま飛んでくるジョニィのツッコミに気分が良くなる。
「ジャイロのテーマなんだけど。どうかなー」
そう説明すれば、とても微妙な顔をされた。
ジョニィには早くも不評のようです。

「ニョホッ、俺は気に入ったぜ!」
「やった!」
しかしそういうジャイロはどこか思案顔である。
「…でもなぁ、その最後のジャジャジャジャジャーイロをだな。ジャジャジャジャー、ジャー、ジャジャーイローってコーラス風に節をつけるとなお格好いいと思うわけだ」

「なるほど、とらでぃっしょなると、もだにずむの融合だね」
「そうだ、形式ばったこの音楽業界を俺たちが開拓していくのさ」
「フ、フロンティアスピリット!!!でも、歴史への畏敬の念は忘れない…そこにシビれる、憧れるゥ!!」
「もちろんだぜ、歴史っていうのは敬意を払うべきものだ。古きを打破するということは捨て去るんじゃあない。取り入れて進化させることを言うんだ!」
「これは、音楽界を震撼させるよ!」
「俺たちが、革命児だ!」

「僕突っ込まないからね。」

本日、ハリケーン襲来。
レースを一時中断の上、洞窟内に避難中。

「もう少しましな話はないわけ?」
「要は暇なわけよ。わかるだろジョニィ」
「そういうならジョニィがなんか話を提供してよ。」
どうせそんなろくな暇つぶしはないだろう。
だがジョニィはなにか閃いたようだ。

「じゃあ、…今からジャイロのクマちゃんを解体します」
「いいね!」
「やめろ!ああ、やめてェェェッ!!!!」

マツバギク:のんびり気分


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