南天



「イルーゾォー」
なんだよ。
「イルーゾォの髪の毛は綺麗だね」
どこがだよ。
「黒曜石みたい。白い肌によく映える」
顔色悪くて悪かったな。
「なんでそう卑下するかな」
余計なお世話だ。
「世話焼きたくなるわよ。だって好きなんだもん」
…あのなぁ。
「イルーゾォは私の事好き?」
…まぁ、な。

えへへ、なんて子供みたいに笑う彼女の額に口付けをひとつ落とした。


ナンテン:私の愛は増すばかり
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