「今日遅くなるんで戸締りはしっかりお願いしますよっと」「いいか、それ以上俺のそばに近寄るな」「ご飯は作っておいてあるのでくれぐれも火気に近づかない事。いくら死なないって言ったって火傷は色々と大変だから」「毒が入ってるんじゃないだろうな…」「…ちっ、めんどくせぇな」「おい、今何か聞こえたぞ!」「気のせいです。それじゃあ行ってきます」「……ああ」彼は死の連鎖から抜け出したい。私は我が家で死んで欲しくない。そんな利害の一致から生まれた関係は、凸凹ながら今日も続いている。