繰り返す日曜日



何度も何度も繰り返す。
室内に響くのは暴力的な雨音と、時間を巻き戻す音。

キュルキュルキュル…キュルキュルキュル…

時が経てば経つほど過去に戻るのには時間がかかる。
それでも俺のスタンド、ムーディーブルースは必ず過去にたどり着いてくれる。
わかっている、わかっているけれど日を追う毎にリプレイまでの時間は確実に伸びていく。
そして繰り返す、お前が生きていた頃を。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
カシャッ、という音が今日の巻き戻しがすんだことを教えてくれる。

「大好きよ、レオーネ。」
「ああ、俺もだ。」
「今日は気持ちがいいくらいに晴れてるわね。」
窓の外を見つめながらマキナは、その顔を照らしているであろう日光を眩しそうに見つめた。
「そうだな。」
「お昼は外で食べましょうか。」
豪雨の中、打ち捨てられたテラスを指差してマキナは笑う。
「そいつはいいな。」
「何か食べたいものはある?私、ちょっとスーパーに行ってくるわ。レオーネはどうする?」
「俺も行く。」
「まだ寝るの?もう、頭からキノコ生えても知らないんだから。それじゃあ行ってきます。」
行くな、行かないでくれ、逝かないでくれ。いや、俺も行く、逝く?
「マキナ…」
カシャン、再生は終わった。
いや、終わらせたんだ。

スーパーからの帰り道、マキナは死んだ。
俺は今日も、その直前を繰り返す。

(かみ合わないのは会話だろうか、俺だろうか。)

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