「おいハンジ、あれはどういう状況だ」
話したいことがあると言われて訪れていたハンジの部屋にて、眉間のシワを深く刻んだリヴァイが呑気に笑うハンジに向かって問うた。
「何ってスカートだよ」
「それぐらい見りゃわかる。俺が聞きたいのは何故兵団服を勝手に変えてるのか、だ」
部屋に向かう途中、すれ違う女性兵士が履いていたスカート。兵団服は男女問わず白いシャツに白いズボン、その上にジャケットや腰巻きを付けていたはずが何故か女性だけズボンではなく白いプリーツスカートになっていた。スカート丈は膝上10cm程度で短過ぎず長過ぎないが、問題はそこではない。
「調査兵団は男が多くてむさ苦しい上、希少な女も鍛えられた戦闘女子しかいないって話を前に聞いてね。じゃあちょっとイメチェンしようかって思い切っちゃった!」
てへ、と楽しそうに話すハンジとは正反対に苛立ちを隠さないリヴァイ。そんな彼を他所にハンジはエルヴィンには許可を得ていることやまだ試験段階で全員がスカートを着用しているわけではないことなどペラペラ話を続けている。
「逆に風紀が乱れるだろ」
「そうかなぁ?下着が見えるか見えないかギリギリのラインって男なら燃えない?」
「知るか。第一ここは調査兵団だ。巨人を殺す為の組織だってのに女のスカートの中身に夢中になって巨人に喰われたら、元も子もねぇだろうが」
「まあまあ。さっきも言ったけど試験段階だから!流石にまだスカートで壁外調査には行かないよ。それにスカートの下にはちゃんとスパッツ着用を義務付けてるからさ」
自信満々に言って退けるハンジにそう言うことではないとリヴァイは冷たく言い放つ。けれどエルヴィンが許可をしているのなら彼の下に就くリヴァイに文句を言う権利はなく、ハンジが飽きるまで放っておこうと決めた。その矢先にコンコンとノックの音が響く。
「失礼します」
「やぁ、ナマエ」
「な…!?」
たまたまなのか入室してきたリヴァイの恋人であるナマエを見て、目を見開いた。彼女もスカートを着用していたのだ。
「お前、それ…」
「どうだい、リヴァイ。ナマエにはスカートが似合うと思ったんだよ!」
スカートからはスラッと太過ぎず細過ぎない白い足が出ており、太もものベルトがナマエが歩くことで見えたり見えなかったりしている。そのベルトに締め付けられることで太ももの肉がぷにっと僅かに乗っていてリヴァイの欲を掻き立てた。
「ハンジさんに言われてさっき着替えたんですよ。涼しいし以外と動きやすくて悪くないなぁって」
「ほら!貴重な女子からの意見もこうだし、これは兵団服がスカートになる日も遠くないかもね!」
楽しそうに会話をするハンジとナマエだが、リヴァイは今にも苛立ちと理性が傾いているのを保つのに必死だった。
「…クソメガネ、テメェわかってて着せやがったろ」
「何のことかなぁ?」
「?」
「クソ…」
ふふん、とわざとらしく首を傾げるハンジに更に苛立つリヴァイ。ナマエはその会話の意図を理解出来ずにきょとんとしているが、その時偶然開いていた窓からブワッと風が吹き込んだ。
「きゃ!?」
「ッ…!?」
吹き込んだ風がナマエのスカートを捲ったのだ。慌てて手で押さえたがリヴァイは見てしまった。ハンジはスカートの下にはスパッツの着用を義務付けていると言っていたのに、彼女は履いていなかった。モロに下着が見えてしまったのだ。
「…ッふう、すごい風だったねぇ」
「びっくりしました…」
ハンジはナマエの下着が見えたのか見えなかったのかわからないが何食わぬ顔で、ナマエは一瞬だったから誰にも見られていないと思い込んでいるのだろう。呑気に散らばった書類を拾い集める2人にリヴァイはもう我慢出来なかった。ナマエが拾った書類を強引に奪い、それをハンジに押し付けた。
「リヴァイさん…?」
「どうしたの、リヴァイ。そんなに苛立って」
「…うるせーよ」
「あ…!」
ニタニタと気持ち悪く笑うハンジに苛立ちながらも一度限界を迎えた理性はもう抑えることは出来なかった。きっとあの顔は下着をしっかり見ていたんだろうと思うと更に苛立った。そんなハンジに軽く舌打ちをするとそのままナマエの手を引いてリヴァイの私室へと向かう。乱暴に扉を開け閉めし、戸惑うナマエに構わずベッドに縫い付けるように押し倒した。
「…ッ」
「お前が悪い」
「え…?」
「こんなもん履いてるお前が悪いと言っている」
「やっ…!?」
ツツ、とリヴァイの手のひらがナマエの太ももをやらしく撫でればこそばゆさから声が出た。スカートを捲りあげれば露わになる下着。ナマエは隠そうと手を伸ばしたが細い手首はリヴァイの片手に纏められ、抵抗することは叶わなくなる。
「スカートの下にはスパッツを履くのが義務だと聞いたが、何故履いていない」
「えっ……そんなこと、ハンジさん一言も…」
「チッ、クソメガネの野郎」
ここでようやくリヴァイはハンジの思惑にまんまとハメられたことに気が付いて、舌を打った。兵団服をスカートにすると思い付いた時点できっとこれは仕組まれていたのだ。ナマエにはスパッツのことを伝えず着替えさせ、その間にリヴァイに部屋へ来るように仕向けた。着替え終わったナマエがハンジの部屋に戻って来ることをわかっていたからだ。突風は流石に予想外だったろうけれど。何の為にと考えたがきっと彼はただ面白がっているだけだと早々に結論が出た。
「…悪いが付き合え」
「えっ、ま、まだ、お昼…!」
「クソメガネにまんまとハメられるお前が悪い」
そう言いながらも自分もハメられた一人だと心の中で薄ら笑った。太ももに付いているベルトを外しブーツも脱がせてやる。そして下着にも手を掛けた。
「あっ……ほんと、に、だめ、です…」
「何故だ」
「や、だって……明るいし、」
「ナマエの身体がよく見えて俺は好きだが」
「でっ、でもぉ……ひんッ?!」
手を拘束されて尚、明るいところで身体を見られるのは恥ずかしいナマエは何とか身体を捩らせて抵抗を見せる。それでもリヴァイはもう止められないとナマエの内ももにキスを落とした。カサついた唇がほんの少しだけ痛みを感じさせた。
「ひ、や、やだぁ…!」
「すぐにヨくしてやるよ」
ちうっと強く吸い付けば白い太ももに鮮やかに咲く紅い痕。そこをそっと指で撫でたリヴァイは遂にナマエの下着さえも取っ払ってしまった。上はシャツにジャケットにとまだ手は付けられず着用したままだが、下は既にスカートだけになっている。そのスカートも捲られているので最早履いている意味がない。
「ひぁあッ!」
「…ン」
「や、ぁああッ、あ…!」
手が開放されたかと思うと足を大きく開かされ、恥ずかしいアソコにリヴァイの舌が這う。既に濡れ始めていたソコ。舌が突起を突いたり、穴に出し入れされたり、舐め上げられたりと容赦なく責められればナマエは甘い声を上げるしか出来ない。
「ふぁ、あぁああッ、だめ…あンッ」
普段なら暗い中でしか身体を重ねない上、服も全てリヴァイが脱がせてくれていた。しかし今は下しか脱がされていない中途半端な状態でしかも明るい時間帯。身体を重ねるのは初めてではないが、初めて体験するシチュエーションに嫌だと口では拒むナマエもだんだんと興奮を覚えた。それを感じ取ったリヴァイも更にナマエを抱き潰したい欲に駆られ、まるで吸血鬼のように溢れる愛液をじゅるじゅると吸い取っていく。
「り、ば……っ、さ、ぁああ!」
「喋れてねぇぞ」
「あっあっ、はぁンンン…!」
一旦口を離したリヴァイは快感からまともに話せないナマエを愛おしく思い、彼女の愛液で塗れた唇のままキスを落とした。その液体特有の匂いと味がナマエの口内にも広がる。音を立てながら舌を絡める深いキス、あれだけ抵抗を見せていたナマエも快感に溶かされリヴァイにされるがままになっていた。
「はッ、」
「ふぅ…ン、りばい、さ…ん…」
唇が離れると、とろんと熱を孕んだ瞳でリヴァイを見上げるナマエ。モノ欲しげな瞳に今度はリヴァイの指がワレメをなぞった。
「ひぁ…?!」
「どろどろだな」
「や、言わ、ないで…」
「事実だろうが」
「あぁ…!」
愛液とリヴァイの唾液に塗れたソコはてらてらとやらしく光り、指ならするんと今にも入ってしまいそうだ。しかし入りそうで入らないとギリギリのところを責めるリヴァイにナマエはもどかしさから腰が揺れ始める。
「腰、揺れてるぞ」
「だって……ンッ、それ、やぁ…」
「ふ、早く入れろと?」
「ッ…!」
微妙な快感ばかり与えられ、ナマエは早く欲しい一心で頭を縦に振る。従順な彼女にリヴァイはククッと喉で笑った。
「…今回はハメられてやるか」
「え…?」
「こっちの話だ」
「あああ!」
ずぶぶと一気に指2本を突っ込んでやればナマエから高い声が上がる。中途半端な姿で乱れるナマエは最高だと、ハンジの思惑にハマってやるのも今だけは悪くないと思うリヴァイ。けれど兵団服をスカートに変えるのは反対しようと決意するのだった。
2020 0622
アンケートより頂きました。ありがとうございました!
mae
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