進撃 | ナノ


今日の天気は生憎の雨。それも大きなバケツをひっくり返したような豪雨で更に風も強い為午前中に予定していた立体機動の訓練はやむ無く中止となった。そんな中リヴァイの執務室にて溜まった書類仕事をこなす部屋の主とナマエ。

「痛っ…」
「…どうした」

黙々と仕事に没頭している中、声を上げたナマエにリヴァイが声を掛けた。

「紙で指を切っちゃって」
「見せてみろ」

リヴァイがナマエの手首を握って傷口を確認する。右手の人差し指に2cm程度の切り傷が出来ていてそこからは僅かだが血が滲んでいた。

「血、出てるぞ」
「ほんとだ。でもこんなの舐めていればすぐ治りますよ」

紙で切った指は何故かじくじくと地味に痛む。けれど大きな怪我ではないのでリヴァイの手が離れたことを確認し、ナマエは傷口をぺろりと舐めた。

「ん、」

指ごと口に含めば傷口に唾液が入って痛みが増して声が洩れた。チクリとした痛みは訓練や壁外調査で負う痛みと比べるとかわいいものでそのまま指をねぶった。

「おい」
「…あ、」

眉間に皺を刻むリヴァイに気が付いてナマエは慌てて口から指を外した。小さな傷と言えど潔癖症の彼の前でするべき行為ではなかったかと反省した時。

「ちょっと来い」
「…?」

腕を引かれてソファーへと座らせられる。隣にはリヴァイが腰を下ろした。

「すみません。汚かったですね…」
「…いや」
「?」
「ナマエ、口を開けろ」
「へ?」
「早くしろ」
「……あーん」

リヴァイの指示の意図が理解出来ないがナマエは大人しく彼の言う通りに口を開けた。これから何が起きるのか、何をされるのか予想もつかずソワソワと手のひらに力を入れたり抜いたりしていると───

「!?」

細いが、しっかりした指に顎を捉えられ親指が口内に侵入して来たのだ。驚きのあまり身体ごと引こうとするがそれはもう片方の腕にがっしりと捕まえられていて叶わなかった。

「へ、へいひょう…?」
「黙ってろ」
「ッ…」

そうしている間にもリヴァイの親指はナマエの舌を摩るように動く。直に伝わる彼の指の感触と温度にざわりと心が震えた。

「ン…」
「………」
「ッ、ン…!」

自然と洩れる声に恥ずかしくなるがリヴァイは親指を動かし続けている。逃げ出したい、口を閉ざしたい、いろいろな感情で心が溢れるもどこか冷静に彼の指を噛んではダメだと考えた。けれど羞恥心には勝てず、彼の腕を掴んで僅かな抵抗を見せるがそんなものは意味もなくリヴァイの指は動くことをやめない。優しく撫でるような動きに次第に気持ち良さを感じ始めた。

「ザラザラしてるな」
「ぁ……はン、」
「その顔、悪くねぇ」
「ンン……あッ…!」
「舌、感じてんのか?」
「ン…はぁ……ッ」

楽しげなリヴァイは舌を摩るだけに飽きたのか、人差し指を追加し軽く引っ張ったり抓ったりと動きを変えて攻めた。ナマエはどうしてこんなことをされているのかと考える余裕がどんどん奪われ、舌に感じるリヴァイの指の動きと温度、耳元近くで囁かれる言葉に子宮あたりがきゅっと締め付けられた。

「ン、ン……」
「…ナマエ」
「へーひょう…?」
「やらしい声出しやがって」

ニヤリと悪そうに笑うリヴァイにぞわりと心臓が、下半身が、疼いた。

「ッ…」

舌を犯していた指は離れ、開きっぱなしだった口を閉じた。そこでようやく口の端から唾液が伝っていることに気付きナマエは手の甲で拭う。

「舌触られてその気になったか?」
「………よ、」
「あ?」
「…責任、取ってくださいよ」

頬は紅潮したまま、大きな瞳には涙を溜めて睨み付けながら言えばリヴァイはその言葉を待ってましたと言わんばかりに口角を上げた。

「いいだろう」
「きゃ…!?」

リヴァイはソファーにそのままナマエを押し倒すと覆い被さってキスを一つ。それはすぐに深いものへと変わり舌同士が絡み合う。指とは違った感触と温度が伝わってナマエも夢中になりながら彼を求めた。

「んんッ、は、う、ぁ…」
「……ン」
「…ふ、ン……へいちょ…」
「は……ナマエ、」

唇が離れてすぐリヴァイの手はナマエの服を脱がしにかかる。ジャケットもベルトもシャツズボンも下着も、全てをいとも簡単に取り払われてしまい一糸まとわぬ姿となり思わず露わになった胸を両手で覆った。

「隠すな、見せろ」
「…だって」
「いつも抱いてやってるだろうが」
「そ、そうですけど……でも、」
「いい加減慣れたらどうだ」
「…まだお昼ですから、」
「責任取れと言ったのはお前だろ」
「………」
「そういうウブなところは悪くねぇがな」
「んッ…!」

リヴァイは自らも上半身のみ着用していたものを取り払って、胸を隠すナマエの腕を解くと額にキスをした。そこから瞼、鼻の先、頬、唇、顎、首筋、鎖骨と上から順番に触れるだけのキスを落としていく。

「ひゃ、くすぐった…い、」
「まだキスだけだろ」
「ひぁッ!?」
「………」
「き、キスだけって…!あぁッ」

たくさんキスをしていたかと思えばリヴァイは乳首を食んで吸い上げた。ビクンと身体を跳ねさせて感じるナマエにリヴァイの下半身も硬くなり始めていた。

「あぁン、や、は、ぁああ…」
「……ッ」
「ひうッ……へ、ちょ、当たって…!」
「…ッ、当ててんだ」
「ンンッ…」

乳首を吸いつつ、左手ではもう片方の乳首を弄び、硬く膨張した下半身をズボン越しにナマエの下半身へと故意に擦り付ける。それはもうズボンの上からでもはっきりとわかるくらいにパンパンに膨れていた。

「ぁんッ…」

ちゅぱ、といういやらしい音と共にリヴァイの唇が乳首を離した。限界だと言わんばかりの下半身を解放する為にズボンとブーツを脱ぎ捨てれば細身でありながら筋肉がしっかりと付いた逞しい身体が披露される。思わず目を逸らしたナマエだがそれはリヴァイの手によって阻止された。

「ッ…」
「目、逸らすな」
「や…!」

頬に手を添えられて半ば無理やり目線を合わせられる。普段は暗い中で行為に及ぶ為明るい場所で相手の裸を見ることはなかった。外は雨が降っていて太陽が出ていないがそれでも夜と昼にするのとでは雰囲気も明るさも全く異なった。

「ナマエ」
「兵長」
「今は名前で呼べ。萎えるだろうが」
「…リヴァイ」
「そうだ」

萎える、と言いながらもリヴァイの下半身はギンギンに膨れ上がって天を仰いでいる。小柄な彼に似つかわしくない大きく太いソレを直視出来ずにナマエは視線を彷徨わせる一方だ。

「あ…そこは、」
「ここが何だって?」
「ひっ…!」

先程は舌を犯していた指が今度はナマエの下半身に辿り着き、淡い茂みを掻き分けて陰核に触れる。中指がその少し下にある蜜壷を探るとそこはトロトロな愛液が溢れていた。

「はっ……ぐしょぐしょだな、おい」
「んんん…」

くりくりと弾くように触られては快感が全身を駆け巡る。ナマエはそれを逃がそうと身体をくねらせたり捩ったりとするが狭いソファーの上では思うように動けない。そうしている間もリヴァイの指は愛液を纏わせて陰核を攻め続けた。

「ん、あぁあ、ひぁッ、やぁ!」
「一回イッとくか」
「うぁッああああッ、やだ、ひああ!」

リヴァイの指が激しく陰核を攻めればナマエの喘ぎ声もそれに比例して甲高くなる。人差し指と中指に陰核を挟まれて親指で擦られてビリビリと快感に脳が蕩けそうだった。

「あっあっあっ、らめ、らめぇえええ!」
「だめじゃねぇだろ?イイくせによ」
「ん、あぁ、ッああああああ!!」

グリッと一層強く親指で陰核を擦られたと同時に、ナマエは腰を浮かせて果ててしまった。ぐったりと全身の力が抜けてソファーに沈み、上がった息を整えるように肩で息をする彼女。白い肌は少しだけ火照って赤みを帯びていた。

「イッたとこ悪いが、お楽しみはここからだ」
「え、ちょ、待っ…」
「待てねぇよ」
「そんな…!」

まだ整わない息のナマエに申し訳ないと思いながらもリヴァイは彼女の脚を大きく開かせて下半身に硬く勃起した自身を宛がった。きっとそれはすぐにでもナマエの身体を貫くだろう。

「り、リヴァイ…!」
「さぁ、一緒に楽しもうか」

リヴァイのギラついたグレイの瞳はナマエを捉えて離さない。2人の頭には既に勤務中だなんてことは綺麗さっぱりなくなっていて、ただ快楽を求めて宛がった自身を押し進めた。


2020 0907


mae tugi 45 / 60

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