布団の中でイチャイチャしてるだけの話
爆豪勝己
先にベッドへ入って暖まっていたら勝己が遠慮なしに布団を捲り上げて入ってくるので中に冷気が一気に入り込む。「ぎゃー!寒い!」「うっせ、静かにしろ」「理不尽!わたしが温めたお布団返して!」冷たかった布団を時間を掛けて温めたのに温もりが逃げるのは一瞬で、ぎゃーぎゃー騒いでいたら「いい加減黙れや」と布団の中で勝己が名前を抱き締める。「温まっとった割には身体冷えてンな」「冷え性なんですー!あ、勝己温かい」抱き締められたことが嬉しくて勝己に擦り寄ると彼は今布団に入ったばかりだと言うのに手の先も足の先も温かい。「ッ、冷てェだろ、足絡ませんな」「わたしが温めたお布団冷たくした仕返し」「てめ、まだ根に持っとンか」「お布団の恨みは怖いんだよ」「ンなもん知るか」なんてしょうもないやり取りをしながらも勝己は名前が絡ませた足を解く訳でもなく、文句を言いつつも受け入れて己の体温を名前に分け与えていた。「…温かい」「そりゃ良かったな」「……」「…寝ンの早すぎかよ」勝己の体温が心地良かったらしく名前はそのまま夢の中へ。少しだけ残念そうに呟いた勝己は「今日はこれで許たる」と唇に一度だけキスをしてから自分も目を閉じた。
轟焦凍
おやすみ、と言い合って数分後。「焦凍くん」「ん?」「あ、起きてた」名前は眠たくならず何となく隣にいる焦凍に声を掛ければ彼もまだ眠っていなかったようだ。「ねね、今眠たい度何パーセント?」小学生のようなくだらない質問をしてみれば真面目な焦凍は少し考えて「30%」と答えた。「わたしもそれぐらい」「眠れねェなら、ほら」焦凍が名前の方へ身体を向けて片手で名前の腰を抱き寄せるから布団の中で思っている以上に近いのもあり、ドキッと心臓が跳ねてしまう。シングルサイズの布団では嫌でも密着度は上がり、ドキドキ脈打つ音が聞こえていないかと思っていると「名前」「な、なに…」「ドキドキしすぎて、やべェ…」「焦凍くんの心臓、早いね」自分の心臓の早さは誤魔化して彼の心音を聞いていたら「名前のも、早い」と言ってくるのでバレバレだったことが恥ずかしくなる。「だって近いんだもん…」「嫌か?」「嫌じゃない…」「俺は嬉しい」「…もう。わたしも嬉しいよ」「ん。もっとこっちおいで」焦凍は更に名前をぎゅうぎゅう抱き締めて、少し苦しいけれど幸せも感じられるから抱き締め返して、その温かさに浸っていたらいつの間にか二人して夢の中へ落ちていた。
鷹見啓悟
啓悟の家でDVDを観ていたら二人で寝落ちしていて、終電が終わっていたので急遽お泊まりに。「急にごめんね」「気にせんで。てかパジャマそれしかなかったんやね」お泊まりは初めてではないが啓悟の家に置いていた名前用のパジャマは半袖、ショートパンツ。朝夕の寒暖差が出てくるこの時期には少し寒い。パンツから出る足に啓悟の視線がジロリと注がれていることに気付いたがそれよりも早く「ほら、温めてあげるけん、こっちおいで」「わ…!」手を引かれて布団の中へ。啓悟と剛翼と布団に包まれて一気に身体が温もっていく。「温かい…」その温度に安心してすり、と啓悟の胸に擦り寄ると「もっと温まることすると?」クイっと顎を掴まれて上げられる。「し、しない!啓悟のえっち!」恥ずかしくなって胸を押して距離を取ろうとするも「だーめ。逃がさんばい」更に抱き締められる形になってしまう。「送ろうて思やあ飛んで送るーとに、しゃっちが泊めた意味、わかるよね?」と気付けば名前の上に啓悟が跨っていて。「大丈夫。一緒に温まろ」と呆気なく頂かれてしまう。翌日腰が痛いとぷりぷり怒る名前へのお詫びに、ジェラピケのモコモコパジャマが贈られる。もちろんお泊まり専用。
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