彼女をブスだと言われてキレた話
爆豪勝己/プロヒ
ヒーロー事務所同士の飲み会で酔いも回って来た頃、勝己が所属する事務所の先輩SKが「爆豪って名前と付き合ってんでしょ?どこが良かったの?どっちかって言うとブスじゃん?」とケラケラ笑いながら言ったら「そっすね」と勝己が答えるもんだから、流石に彼氏にブスだと肯定されると堪えるなと下唇を噛み締めたら「テメェから見てブスでも俺から見るとかわいい」と先輩相手に臆することなく言ってのけるので先輩も名前もポカンと口を開けた。「先輩相手にテメェはないだろー」と先輩がふざけると「たった今お前んこと先輩だと思わんくなったわ」と静かにキレてるので「ちょ、冗談じゃん。そんな怒んなって」勝己の肩にポンと手を置くがすぐに払われて「空気悪くなったら冗談って言やあいいと思ってンのクソダセェ」と睨み付ける。「か、勝己くん、せっかくの飲み会だしやめよ?ね?」名前が流石に宥めようと口を開くと「名前はもっと怒れや!ブスって言われとンだぞ!」と名前にもキレてる。「チッ、胸糞悪ぃ。帰んぞ」「え!?」勝己は名前の手を引いて店を出た。しばらくそのまま歩き続けた後「勝己くん、庇ってくれてありがと」と言うと「お前はかわいいんだから自信持てや」とくしゃくしゃに頭を撫でてくれるから、この人の彼女で良かったと思い、腕に抱き着いた。
轟焦凍/プロヒ
待ち合わせ場所に行くと焦凍が見知らぬ女性2人に囲まれていた。声を掛けようか迷っていると焦凍が名前に気付いて「名前、こっちだ」と先に声を掛けてくるので仕方なく彼の元へ。「もしかしてさっき言ってた彼女ってこの人?」「ああ、そうだ」「えー!何かイメージと違うって言うかぁ、合わないって言うかぁ…」「ぶっちゃけるとかわいくなーい」「あははっ、ぶっちゃけすぎー!」と見ず知らずで初対面にも関わらず言いたい放題な女性に対して名前は反論することが出来ない。焦凍と釣り合わないのは自身も少なからず感じていたが実際言われると心臓が抉られるように痛くて思わず涙が溜まり、堪らず俯いた時。「俺は名前のことが好きで付き合ってるしかわいいとも思ってる。平気で他人を傷つけるあんたたちの方がかわいくないと思う。そういうのを性格ブスって聞いたことがあるぞ」まさか焦凍の口からブスなんて単語が出るとは思わず名前の涙が引っ込んだ。バッサリ言い切られた女性たちは文句を言いながら去って行く。ようやく2人きりになったところで「悪い。名前のこと悪く言われて頭に来ちまった…」としょんぼりしているので「ううん。守ってくれたんだよね、ありがとう」と笑えば焦凍も笑って「やっぱり名前が世界一かわいい」と言うので、少しだけ名前に自信がついた。
鷹見啓悟
今まで気を付けていたのに啓悟と名前が週刊誌に撮られてしまった。ファンはSNSで『ホークスの彼女ブスくない?』『あれなら私の方がかわいい』等言いたい放題。更にはテレビのインタビューで熱愛報道について問う記者に対し取材された女性が『正直あの顔でホークスと付き合えるなら誰でも付き合えるじゃん』なんて発言をする始末。嫌でも目に留まる誹謗中傷に名前が泣いているのを見て耐えられなくなった啓悟は「気にせんでいいよ、名前はかわいいんは俺が知ってる。後は俺に任せて」と優しく抱き締めてくれた。後日事務所によって開かれた記者会見にて「あの報道は事実です。彼女とは結婚を前提に御付き合いさせて頂いてます。世間が何を言おうが彼女はめちゃくちゃかわいいんで。あっ、男性の方、彼女に惚れないで下さいね?俺のなんで。彼女の誹謗中傷に関しては法的措置も考えてます」と目だけは笑わずに語り、ちゃっかり牽制もする。ファンが減るかも知れないが?と言う記者の心無い質問に対しても「彼女のことも引っ括めて好きでいてくれるのが本当のファンだと思うので。彼女を悪く言う人を雛鳥ちゃんなんて言うつもりはありません」と言い切った。会見をテレビで見ながら泣く名前は普段なら撮られるなんてヘマしない啓悟が外堀を埋める為わざと週刊誌に撮らせたことは知らない。
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