久々に会ったらムラっとさせちゃった話


爆豪勝己/プロヒ
『ダイナマイトお手柄!』夕方に流れたニュースのテロップには最近会えていない彼氏のヒーロー名。「頑張ってるんだなぁ」テレビに映る勝己を見て笑顔がほころぶ。それと同時にしばらく会えていない寂しさもひょっこりと顔を出すのできゅ、と下唇を噛んだ。スマホを取り出して『ニュース見たよ。いつもご苦労様』とLINEを入れるとすぐに付いた既読マーク。「早!?」そうしているうちにピコン、と新着メッセージが入って『もうすぐ お前んち』と書かれてあり久しぶりに会えることに舞い上がる。それからすぐに鍵が開く音がしたので名前は玄関まで走った。「勝己くん!」「おー」久しぶりに見る彼は目の下に薄らクマはあるものの別段変わりない。嬉しくて、堪らなくなって、走った勢いのまま勝己の胸に飛び込んだ。「ッと、熱烈な出迎えだな」体勢を崩すことなく名前を抱き留めた勝己は「でも汗くせーから離れてろ」と名前の肩を押す。久しぶりに会えたのにそれがつまらなくて「やだ」と上目遣いでわがままを言ったら「……風呂。その次お前」と抱き上げられるので「疲れてるでしょ?」とお前の意味を理解して言えば「ムラっときた。むり」とそのまま風呂場へ連行される。その後風呂とベッドでたくさん愛された。


轟焦凍/プロヒ
忙しくてなかなか会えていない彼氏は今日も町の人々を守っている。SNSで上がっていたショートが活躍したニュース記事にいいねを押した。彼の活躍を見る度嬉しくなる反面でなかなか会えないことに寂しいなぁと思いながら帰宅すると、玄関には男物の靴。もしかして、と名前は靴を脱ぎ捨て鞄も放り出してリビングへ行くと「おかえり」「ッ…!」会いたいと焦がれた焦凍がソファーに座っていて思わず全力で彼の元にダイブした。そのまま名前が焦凍を押し倒す形になっているが、気にも止めず「ただいま!」と満面の笑みで返した。「会いたくなって来ちまった」「わたしも会いたかったから嬉しい」ぎゅうぎゅうと抱きつけば焦凍も名前を抱き締め返す。それ程密着すれば当たるものも当たっている訳で「名前、胸…」「ごめん、嬉しくてつい」離れるね、と腕を緩めたら「このままがいい」と離してもらえない。「なぁ、名前」「……」「わかるよな?」「…えっち、」「名前が先に当てたのが悪い」悲しかな男の性、今度は焦凍の下半身が元気になって名前に当たる。「このままがいいって言ったのに?」「じゃあ前言撤回する。名前とシたい」「えっち」「名前にだけだ」「先にお風呂ね」「一緒に?」「……久々だから入ってあげる。でもえっちなことはベッドまで我慢だからね」「…善処する」なんて言いつつ、お風呂でもベッドでもえっちなことをされてしまう。


鷹見啓悟
忙しいのは存じた上で交際しているけれど、1ヶ月以上も会えないでいると寂しさが募る。「会いたいなぁ」そんな呟きも空間に融けて。会いたいけど迷惑は掛けたくないと今日も会えない寂しさに蓋をしてベッドに入ろうと立ち上がった時、微かに聞こえた聞き慣れた音。これは、と名前は勢いよくベランダへ。身を乗り出すようにすると見慣れたシルエットが月をバックに飛んでくる姿が。啓悟も名前の姿を捉えたようで飛びながら手を振っている。久しぶりに見る愛しい恋人の姿に蓋をしたはずの寂しさや姿を見れた嬉しさなど、たくさんの感情が爆発して名前はベランダの縁に足を掛けて啓悟と距離があるのにも関わらずそのまま縁を蹴った。「ちょ、ちょ!何しとっとー!?」慌てた啓悟はスピードを上げて宙を舞った名前をいとも簡単に抱き留めた。「危ないやろ!?」思わず強く言う啓悟だが名前は「啓悟なら絶対受け止めてくれると思ってたよ」と首に手を回して言うもんだから小さく溜息をつくしかなかった。「ほんと、やんちゃなお姫様。でも俺も会いたかったけん来たんよ」少し呆れながらも笑う啓悟に名前も笑って「会いたかった」と伝えると「ちょ、いろいろ我慢しとるけん、家まで待って」名前を抱く腕の力を強め、ベランダに降り立ち家の中へ。この時の名前は朝までたっぷり愛されて寝かせてもらえないことなど知る由もない。

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