両片想いのあの子を追い詰めちゃう話
爆豪勝己
授業中も、クラスの皆で共有スペースにいる時も視線は感じるのに近くに寄ってこない名前にとうとう勝己は痺れを切らして2人きりのタイミングを狙って壁際に追い詰めた。「何か言うことあンだろ?」「何も…」「俺のこと好きとか」「ッ、ち、違う!」顔を真っ赤にして目を逸らす名前だが言葉と仕草がチグハグでわかりやすい。「違うならちゃんと目ェ見ろや」そう言えばぎこちなく名前の目が勝己の紅い瞳と交差するがすぐに「むり」と逸れていく。泣きそうになってる名前が可愛くて勝己は更に「好きじゃねェならこんなことならねェだろ」とか「早く聞かせろや」とか追い詰める言葉ばかりを投げ、とうとう名前は泣き出してしまう。「好き、って言ったら、関係が壊れるから言いたくなかった」泣きながら言う名前にゾクリと何かが掻き立てられた勝己は「壊れるかよ。俺もお前と同じ気持ちだわ」と言って少し荒めに涙を拭ってやる。自分の気持ちも伝えるけれど先に名前の気持ちを聞きたかった勝己は満足そうに笑った。
轟焦凍
以前から名前に惹かれていた焦凍。休み時間に名前のことを遠目で見てると上鳴たちが「名前のこと好きなん?」とからかうように聞いてきたから「すぐに目で追っちまうし、見てるとドキドキするな」と素直に答えると「ここだけの話、名前もお前のこと好きって噂だぜ」と話す。それを聞いた焦凍は徐ろに立ち上がり名前の元へ行き「お前、俺のことが好きか?」とどストレートに聞いてしまう。クラス中がワッと盛り上がる中名前が顔を真っ赤にして何も言えずに戸惑っていると「顔赤いぞ?」「その反応、肯定ってことでいいんだよな?」「ちゃんと言葉で聞きてェ」と次々に言葉を投げ掛けて無意識に名前を追い詰めてしまう。余裕なく「え、その、あの」と言葉にならない名前に我慢出来なくなって「俺は名前のことが好きだ」と先に自分の気持ちを伝える焦凍。今にも泣きそうな名前が視線をさ迷わせた後に小さな声でやっと「わたしも、好き…」と返すと「俺たち両想いだったんだな」って嬉しそうに笑うし、何ならその場で抱き締めちゃうから名前はキャパオーバーだし、クラスメイトはカップル成立に更に盛り上がる。
鷹見啓悟
両想いの確信があったホークスだが肝心の言葉を伝えたことはない。元々我慢が苦手な性分だが片想いのこの貴重な時間を楽しむのも悪くないとあえて気持ちは伝えず、明らかに特別扱いして告白のタイミングを狙っていたら名前を狙う男の影がチラつくことに気付く。それに少し慌てたホークスはすぐに名前の元へ飛び、手を握って「名前さん、俺と付き合って下さい」と告白。突然すぎて言葉が出ない名前に「名前さんも俺のこと好きでしょ?だってこんなにも心臓がドキドキ言ってますよ」と剛翼で名前の心音を聴いて伝えてじわじわ追い詰めてみる。顔を赤くして「好き、だけど…」No.2ヒーローと付き合うのは恐れ多いし自分とは釣り合わないと言う名前に「じゃあ嫌ならこの手振りほどいてみてよ」と敬語じゃなくなるホークス。名前は振りほどけなくて困ったようにホークスを見上げるから「ほーら。振りほどけない」とニタリと笑ってそのまま名前の手の甲にキスをする。余裕がない男と思われたくなくて必死なホークスとそんなこと思う暇もないくらいドキドキして堪らない名前は「両想いだし、いいでしょ」とホークスの言葉を最後に今度は唇にキスを落とされて名前が白旗を上げることになる。
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