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孤独を望んだ騎士
気づけば傍にぬくもり
喜びも悲しみも枯れたと思っていた
愛しさで泣いてしまいそうだ
君は綺麗な手で僕の汚れた血を拭う
空っぽビンの音色
発した声は乾いていた
どうにも高い音が似合うらしい
ふと、足元を
屍から出る白い靄に命を見た
木枯らしの夜に
飛ぶことさえ赦されぬ弱い私
崩壊を待て
ゲシュタルトの波に呑まれゆく
砂埃ダイアモンド
僕のこと、ちゃんと見えてる?
時間が意味を失っていく
埋まらない距離は存在する
最期に名前を呼んでくれたなら


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