ここはとある学園。
ごく普通の学生たちがごく普通に勉強したり部活をしたり・・・
でもたった一つ違うのは・・・・
「ふふふ、僕に言わせて・・、それはね、僕らはね人間じゃないんだよね・・猫又なんだよ。」
猫又・・・簡単に言うと猫の妖怪みたいなもの。
「総司、誰と話しているのニャン。」
「一くん、何度も言ってるでしょ・・・ニャンはだめだよ・・。」
「あ、そうだった・・ニャ・・。」
「危なっかしいね、明日のテストで合格しないと卒業できないんだよ、分かってるの?」
「ああ」
俺はさいとうにゃ・・いや・・はじめだ。
猫又学園三年。
沖田総司と共に明日の卒業試験を目指して頑張って来た。
卒業試験とは人間界で一日人型になって正体がばれないように過ごさなければならない。
それだけならば何となく過ごせばよいのだが、人間の女の子に接近して何か大切な物を貰ってくるという難題が控えていた。
「一くんさ、何もそんなに難しく考える事ないじゃん。一月前からターゲットを絞っているんだから・・・僕なら彼女のハートを頂いちゃう。」
そう言ってヒラヒラ舞う蝶を追いかける総司が羨ましかった。
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