陽の当らない場所で永遠を誓います。
髪が肌をくすぐる感覚に次第に覚醒を始めた。
続いて感じたのは、噎せ返る花の香りと暖かい日差し。
重たい瞼を開くと、最初に飛び込んできたのは色とりどりの花たちだった。
寝起きの体に力を入れて横になっていた体を起こす。
まだぼんやりとした意識の中、隣にいる人物に視線を向けた。
まだあどけない寝顔を見せる彼にふと笑みがこぼれ、髪を撫でる。
「・・・やっぱり、子ども扱いしてるじゃないですか」
寝ていると思ったのに起きていたらしい。
しかし不満そうな声音のそれを聞き流し、「そんなことないよ」と撫でる手は止めない。
彼は目を開くと撫でていた手の手首を掴んで同じように体を起こす。
「なまえさん」
「ん?」
「手、繋ぎません?」
「うん」
そうして指と指をどちらからともなく絡める。
繋いだ手が暖かいのは気温のせいもあるが、ひとえに彼の体温が高いせいだと思う。
「なまえさん」
「なに?」
「オレは、ちゃんとここにいますから」
「・・・うん」
涙声になった頷きにエレンは気付かないふりをしてくれて。
そうして今、エレンの体温を感じて寄り添いあった。